DHAは、ドコサヘキサエン酸という不飽和脂肪酸。EPAと共に青背の魚に含まれる注目の物質です。記憶力の低下や認知症の原因はまだ解明されていませんが、脳の血管が詰まったり、脳神経細胞が死滅して大脳が委縮することなどが上げられています。
DHAは、傷ついた神経細胞を修復し、脳の機能を活性化して記憶力を高めてくれるので、物忘れが多くなってきたら、DHAたっぷりの「健脳食」を食卓に。
これがおすすめ食材
まぐろ(トロ)‥‥魚の王様ともいえるまぐろは、その脂肪にEPA・DHAが豊富。脳の活性化はもちろん、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして血流を促すので、生活習慣病の予防にも。
さんま‥‥DHAのほかにカルシウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富。特に秋のさんまは脂肪をたっぷりたくわえていて、おいしいだけでなく栄養価も高い。
真いわし‥‥カルシウム、ビタミンB2・Dも豊富な、良質のタンパク源。小型ながらも栄養的にはかなり優秀なので、育ち盛りの子どもや高齢者がいる家庭にすすめたい。
食べ方ひとつで効果倍増
じつは、DHAは魚の脂肪に含まれていますが、鮮度が落ちると、脂肪が酸化して体に害を及ぼすことも。魚は、目が澄んで、エラの色が鮮やかな新鮮なものを選びましょう。
さらに、調理は、成分を逃さず摂取できる刺身か、骨ごと食べられる缶詰がおすすめ。緑黄色野菜を一緒にとると、体内の酸化を防ぐ手助けをしてくれます。
ちなみに、植物油のα-リノレン酸をとると、体内でEPAからDHAと変換されて合成されます。EPAもDHAも同じような効果ですが、悪玉コレステロールを下げる力はDHAが勝ります。
皆様もお試し下さい。