メルトダウンによる水素発生は専門家にはよく知られていたものの、ベント(原子炉格納容器の弁を開け蒸気を排出する措置)によって原子炉建屋内部にその水素が溜まることは想定されていなかったという。
しかも、フィルター付きのベント設備を設置しても、炉心がメルトダウンするほどの大事故の際に、ベント設備で爆発を防ぐことができるかどうかは疑問らしい。
少なくとも、原発の再開は福島原発を完全に安全停止させてからなら、多少は議論の余地も残っているが、今の段階では絶対に無理。
「想定外」で責任を取らなくて済んでしまったのでは困るのだから。
第一、福島原発は津波による全電源喪失の可能性が震災2年前に指摘されていたのに、対策を怠ったという人災的な部分も大きい。
指摘されてスグ、対策を取っていたら、違う局面もあったかもしれないが、安全神話など「絵に描いた餅」に過ぎなかったと、天下に知らしめてしまったのだから。
建屋に穴を開けるのは比較的簡単な工事で多額の費用も必要としないのに、工程表では3年後なのだという。
問題意識が薄い今の電力会社の対応では、とても安心して原発をなどとは全く言えそうにナイというコトが、判らないのだろうか。
やるべきコトもせず、やりたいという意識だけで突っ走って来た、過去の問題を洗いざらい総括して欲しい。
大気を汚すのは一瞬でも、以前の様に無かった状態に戻すというコトは誰の目にも明らかだろう。
戦場ではある意味、鈍感な人の方が長生きするとも言われている。
クヨクヨしても始まらナイのは、承知しているが、生命がかかっている場合は別だ。
石橋を叩いてでも、セキュリテイ・ホールを無くす努力をするべきだと思う。