2012年09月22日

冷静な分析を

今週も、劇的に忙しかったので、他の引用が多いブログに終始してしまいましたが、締めくくりにもう一つ外国からの冷静な分析記事を紹介します。

「尖閣諸島問題は、資源問題であり、同時にアメリカが絡む戦略的・外交的問題でもあり、さらに中国にとっては『日本から受けた第2次世界大戦での屈辱の象徴』でもある」と分析されていて、実に明快にこの問題を簡潔に表現しています。
デモが中国共産党によって組織されたことは誰の目にも明らかだ。インターネット利用者は、行政からデモ参加を呼びかけられていると証言。また警察のブログでも『愛国心を持ち、平和なデモを行うように』と指示が出されている
愛国主義者が街に出て日本人を批判したことで、中国政府はほっとしている。指導者が交代するこの時期、政府が特に恐れているのは国民の政治に対する不満が鬱積(うっせき)することであり、暴動がそのはけ口になるのは好都合だ」

 だが、NZZ紙は「中国政府は暴動を長く静観してもいられない」と付け加える。「日本に今反発している人たちは、明日は中国政府に対しそれ以上に激しく反発する可能性を秘めている。政府は自ら火傷を負わないためにも、デモが行きすぎないように注視している」
結局、第2次大戦は終了していない。アジアでは、いつも、ある出来事が巨大な争いに発展する可能性が潜在的にある。それは、日本が全く戦争を反省せず、日本の歴史の中で最も暗いページの部分を認めようとしないからだ。そして今、中国共産党はこの戦争に根を持つ『日本人嫌いの感情』を最大限に利用している
アメリカは、この争いをいわば『利用して』島をめぐる海域を戦略的かつ外交的な問題に持ち込もうとしている。ところが中国は長年、この海域からできる限りアメリカを遠ざけようとしてきた。しかし、現在アメリカを相手に(外交的に)事態を収拾せざるを得ない状況に追い込まれている
岡目八目とは、正に言いえて妙というモノですが、実に他国の方が本質的な部分を見抜いているワケで。

戦争になって、一番困る民衆が政府の思惑に沿って大騒ぎしているコトは、本当に残念な話です。

世界がギスギスしている方が、特に軍需産業にとっては商売のチャンスであり、多少の衝突があった方が好ましいと考えているのは、自明の理。

頭に血が上って、単純な行動が生まれるコトをこそ、歓迎してる勢力があるというコトに早く気付くべきでしょう。
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この記事へのコメント
軍需産業にとっては商売のチャンスと言えども、軍隊の日常業務から戦時の用途に供するためのエレクトロニクス関連などのシステム、機器・装置といった兵器類とそれらの部品および材料や、資材、装備、燃料などの多様な製品を生産・販売する産業部門のことですよね?日本の弱腰外交のせいで中国側が日本へ戦争を持ちかけるハメになったらどうするんだろう?恐ろしいですね。
Posted by 智太郎 at 2012年09月23日 18:54
智太郎さん、ともあれ結果的にオスプレイは配備が決まりましたし、米国の軍需産業は喜んでいるでしょうね。

ともあれ、通常の理性が働けば馬鹿なマネだと気付くでしょうが、偶発的なコトが一番怖いですね。
Posted by koyuri at 2012年09月23日 20:21
もし尖閣を東京都が購入していたら、反日デモはそれでも起きたのでしょうか?
国が購入に動いた途端のデモだったような・・・。
Posted by 俊樹 at 2012年09月24日 19:43
俊樹さん、どちらにしても起きたでしょう。

中国としても、太平洋を自由に動き回りたいでしょうし、それは東南アジアへの進出への欲望とリンクしてますから。

Posted by koyuri at 2012年09月24日 21:22
 
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