何としても自分の縄張りを確保するのが優先なのだなと教えてくれるのが、
ケルベロスの肖像
正直、ミステリーを書きたいのではナク、Aiの推進のタメにミステリー形式を選んだと著者の講演で聞いてなければ、期待外れだったかもしれません。
伏線が、最初からバレバレでしたし。
タダ、事実は小説よりも奇なりと言いますが、こんなに官僚というのは、既得権に執着するものなのだという部分に注目すると、実に読みがいがあります。
世の中を、新しい方向に向けようとするのは、とても大変なコトなのだとも判りますし‥‥
優秀な官僚の優先する省益の前では、政治家など赤子の手を捻るホド簡単だろうなと思ってしまいます。
ちなみに、この作品には政治家はホトンド関係ありませんが。
「バチスタシリーズ」の最終作なのだというコトは、このブログを書こうとしてアマゾンの検索をして初めて知りましたが、このシリーズ全体が好きな人には、それ以外の楽しみもあると思いますけど。
それでも著者の奮闘もあって、全国にAiが浸透しつつある今、それよりも問題は医療崩壊というコトでの、シリーズの転換なのかもしれませんね。
少子化問題では、産婦人科の減少問題をいかに解決していくかも重要な要素というニュースもありますが、産婦人科は減少率が4割を超えており、確実に少子化のスピードを上回っている。出産予定の人が、産婦人科の予約を取るのに難儀する話は冗談でも何でもないとまで言われてしまうと、本当に将来の日本という国に対して危機感を覚えます。
人口減少が続く国をどうすべきかも踏まえて、我々は色々なコトを選択しなければナラナイ時に来ているのかもしれませんね。