「学会の影響力は、国や電力・産業界を動かすほど大きくはない」とはいえ、だったら問題点があっても発言しなくて良いというコトはなかろうにと思ってしまうのが、日本原子力学会歴代幹部に実施したアンケート調査の結果。
チェルノブイリ原発事故(86年)などから学ぶべきだったが、別世界の出来事と扱われた」「日本の原発は安全との思い込みがあった」
「日本の原発が外国より危険と勇気を持って直言すべきだった」「安全性への言及は自己の足元を崩すという認識があった」
「学会の役割は研究成果を出すことで、(安全の)実現は違うと考えていた」「反対派が指摘する問題を科学的に議論する姿勢に欠けていた」
各事業者は考え得る対策をしていると、深く考えず思っていた
電力会社が強い力を持っていて、意見できない雰囲気や風土であった
事業者は(規制への対応で)疲れ果て、学会は寝た子を起こすような余計なことは言わないでほしいという雰囲気があった
軽水炉はほとんど完成した技術で、もはや研究対象ではないかのような雰囲気があった
電力会社にも安全性への研究を歓迎しない雰囲気があった
疑問があれば口にして、得心するだけの言動を常に行うべきだった
などと、学者の方々に言われてしまうと、『原子力の安全神話』というのは、蜃気楼だったのと思わずにはいられない。
スポンサーを思ってマスコミは口を閉ざし、自分の身が可愛いから学者の人々は見て見ぬ振りをするというのでは、事故が起きたのは当然の結果。
福島原発の事故が、現状なのはまだ奇跡なのかもしれない。
だとするのであれば、このまま再稼働を継続し続けたり、新たに再稼働したとしたら、今度はもっと大きなしっぺ返しが来るのかも。
既に、日本は放射能で汚染されているのに、この上、まだ汚すつもりでいる日本のトップに「No!」を突き付けなければ、日本では住めないという時が、その内に来るのかもしれないと思うと本当に恐ろしい。