今まで封印していたコトが、次々と世の中に出て来ているのかと思う様な出来事が続く。
東電は、新たに福島第一原発2号機と3号機から海側に延びるトレンチに接続する二つの立て坑で、大量の高濃度汚染水がたまっているのを確認したと発表したし、麻生太郎副総理兼財務相が、憲法改正に関連しドイツのナチス政権を引き合いに「あの手口、学んだらどうかね」と講演で述べたことについてはドイツからも批判が寄せられているという。
そもそも、違憲判決すら出ている今の衆議院が、様々なコトを決める能力があるのかどうか。
そして、実際の歴史も知らずに、軽々に発言してしまう様な人物が副総理、問題を隠して再び原発を動かしたいという無責任会社に、国民の税金をジャブジャブ入れている国に、呆れてしまうばかりだ。
実際、発言の主旨を読む限り、ワイマール憲法もいつの間にナチス憲法に変わっていたという事実誤認の上に、あの手口、学んだらどうかね。「いい憲法」「これは」とみんな納得してあの憲法は変わっていると言っておきながら、発言撤回コメントでは、喧騒けんそうにまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪あしき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に係る経緯をあげたというのは、明らかに変だと思うし、ナチスが政権を握った1933年以降も、公式にはワイマール憲法は存続した。だがこの年、議会承認を経ずにヒトラーが法律を制定できる全権委任法が成立し、ナチス独裁体制が固まったことで、ワイマール憲法は事実上の効力を失った。ナチス自身は特に憲法を定めていないというドイツの歴史に対する認識不足には、全く触れてナイ。
世界の国々が、こんなレベルの政治家が上層部に存在する国に対して、敬意をもって遇するとはとても思えない。
「人の噂も七十五日」と言うけれども、少なくともナチスを引き合いにしたコトで、多くの外国人は簡単には今回の発言を忘れてはくれないだろうし、発言は忘れても日本がマトモな国ではナイという認識だけは存続するだろう。
「日本を愛せ」と強要しつつ、愛すべき祖国を貶める、今の政権の人々には本当にガックリするばかりである。