常に介護が必要とされる認知症高齢者自立度4と認定されていた91歳の男性が、線路内に立ち入り、快速電車にはねられて死亡し、JR東海は、安全対策が不十分だったとして、妻と長男を提訴、地裁は訴えを認めて請求全額を支払うよう判決を出したというニュースについて、昨日、ネットて見つけて書こうと思っていたのだが、仕事で一日遅れてしまった。
ともあれ、認知症の親族を一人は見送り、今、二人がより大変になりつつある現在、これでは家庭介護している人が潰れてしまうコトになりかねないのでは、心配になる。
そもそも、認知症とはいえ、本人はなるべくなら自分の家に居たいと希望しているので、施設に預けるのは家族としては忍びないと思う。
加えて、施設に預けるには、月に約二十万円程度の出費が予想されるのだけれども、死期が確定してない以上、死亡までにどれだけの資金が必要なのかが判らないまま預けるコトが出来る人は、どれだけ存在するのだろうか。
加えて、施設もなるべくなら寝たきりの人を優先する上に、徘徊などの心配のある認知症患者は受け入れたがらないと聞いている。
介護ヘルパーも、マタ然りで、その費用も出すのは大変な上に、積極的に認知症の人をヘルプしたいという人は少ないという。
それでも、チャンとしろというのでは、普通の老人はどうすればイイのか。
この問題は、超格差社会の先取りみたいな話題だろう。
本当は、こういう問題こそ、裁判員裁判で裁くべき問題ではないだろうか。
ともあれ、本当は資産家だったというのならともかく、当時85歳の妻は場合によっては自己破産するしかなかろう。
本当に、弱者に厳しい世の中になったモノだ。