2013年08月16日

善悪を自分で考えられなければ

世の中には、善なる行動だけを示せば、皆が善になると短絡的に考える人も多いらしく。

映画『風立ちぬ』内で頻出するタバコの描写に対し、NPO法人・日本禁煙学会(以下、学会)が苦言を呈したコトには、あまりの過保護としか思えない。

そもそも、あの時代を良きモノとして描いているかどうかを考えれば、おのずと答えは出て来ると思うのだが‥‥(多少のネタバレもあるかもしれないので、ニュートラルな気持ちで『風立ちぬ』を観たい方は、以下を読まない方が良いかもしれませんけど)

今では、健康に悪いと万人に受け止められている煙草を多くの人が吸うというコトの近代的な間違いとか、ドイツは飛行機を飛行場の側で造れるというのに、日本は工場から牛で運ぶしかナイ前現代性とか‥‥

暗喩が理解出来ない人には、「零戦」=戦争賛美となるのかもしれないけれども、監督は戦争反対を表明するタメに、この映画を作ったのだと随所で明言されてますし。

「金鵄」という、大して美味しくもナイ国産のタバコを吸っている日本人と、外国の煙草を美味しそうに吸いながらも、不味くても、煙草というダケでもらいタバコをする外国人を描くコトで、当時の煙草は貴重な贅沢であるというコトを知らない世代でも理解出来る様に配慮されていたり。

老いた父親は、兵士として煙草が配給されていた時に、「吸いたくて吸いたくて仕方が無かったのだけれども、戦争が終わって、シベリア抑留の後に日本に帰国して、やっと煙草が吸えると思ったのだが、吸ってみたらあまりの不味さにビックリして、以来、煙草は二度と吸ったコトは無かった」と、何十年も前に言っていたコトがあります。

要するに、人間は極限状態に追い込まれたり、手に入らないモノだと思うと、さほど欲しくナイものでも、欲しがるという典型的な話なのでは。

映画で煙草のシーンを見て吸いたくなる様な人というのは、戦争モノの映画を観たら戦争をしたくなる様な人というコトであって、映画で喫煙のシーンを見たら、『健康に悪いコトをしていた時代なのだな』と即座に思ったり、零戦のシーンを観たら、『結局、物資が無くて思った様な改良が出来なくて、他国から分析されて丸裸にされたら、弱点を突かれて互角な勝負が最後は出来ず、改良の飛行機も弱点をカバー出来ずに、特攻隊に使うしか無かった気の毒な戦闘機』という目で見られなのは、現実の歴史を知らなさ過ぎるというモノ。

戦争というモノは、気持ちだけで勝てるモノではナイという、当たり前の常識を日本に叩き込んでくれた太平洋戦争というモノを忘れてしまっている様な、今の首相ならともかく、歴史に対する常識さえあれば、「戦うのは最悪の選択」だというコトは、誰もが理解可能だと思うのですが。
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この記事へのコメント
わたしの遠い伯父さん達も太平洋と中国大陸で戦死しましたね。
現代は武器を使わない戦争が日夜起こっている気がします。

歌い手が現れそうなので作詞家デビューしますね。
Posted by 俊樹 at 2013年08月17日 00:03
何事も自分の頭で一度は考えてみる。そしてそれを疑っても見る。この世に絶対何て無い筈より善きに近づければそれで良しとしなければ・・・反省します。
Posted by 飯塚 at 2013年08月17日 19:46
俊樹さん、作詞家デビュー良かったですね。

戦争の悲惨さダケは忘れない様にしないと、死んだ方々が浮かばれないと思います。
Posted by koyuri at 2013年08月17日 19:53
飯塚さん、絶えず自分で世の中を見てナイと、簡単に騙されて痛い目に遭う可能性が高くなりそうですね。

庶民は、昔から何時も騙されてばかりですし‥‥
Posted by koyuri at 2013年08月17日 19:55
 
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