遺伝子の研究者と芥川賞を受賞した僧侶との対話の本なのですが、とても深い。
運動すると少なくとも十個くらいの遺伝子の働きが活性化したり、ビタミンやタンパク質などでもスイッチがオンになったりするけれども、心の持ち方や心の動きによってオンになったり、オフになる可能性が有るのではないかと。
何かを求めて活動し、感動したり、喜んだりする。そうした刺激によって、スイッチがオンになるのだろう。
恋愛をするとセロトニンが平均値から四割ほど減って、感情がハイになるコトも判っている。
ちなみに、「キレやすい人」の脳も、セロトニンと結合するタンパク質の量が普通の人よりも少ないとか。
二人の対談で素晴らしいのは、経済と大義名分が科学の暴走を助長するというコトと、人間にとって能力だけではナク、環境がとても大事だというコト。
読んでいると、とても気持ちがよくなります。