そもそも、もし違う判決が出たとしたら、逆に世の中困るんじゃないのと思ってしまうのが、「競馬の経費」を問題にした判決。
もし、検察側の主張に沿って「当たり馬券だけ」だとしたら、一体、誰が競馬をするんだろうと思ってしまう。
そもそも、競馬やパチンコは本来、胴元が一番儲かる仕組みになっていて、普通は損をするというのに。
個人的には競馬やパチンコをしたいとも思わないけれども、計約28億7000万円分の馬券を購入。このうち、約1億3000万円分の当たり馬券で計約30億1000万円の配当を得ており、収支総額の黒字は約1億4000万円なのに、約5億7000万円も課税されるのでは、恐ろしくて誰も馬券を買おうとは思わないだろう。
約1億4000万円の黒字を申告しなかったのは問題かもしれないが、もし検察の主張通りの判決が出たとしたら、逆に競馬という産業が衰退しかねない。
TPPの日米交渉で、価格の安い豚肉に適用する税額を現在の1キロ当たり最大482円から50円に圧縮するというコトで、TPP発効から「短期間」で120円程度まで引き下げた上で、10年以上かけて段階的に50円へ下げる。
牛肉でも、関税率(現行38.5%)を10年以上かけて9%に引き下げる案で調整しているというが、日本の酪農家は壊滅的打撃を受けるのではないか。
国内での食物生産を不可能に近くしてしまって、食料の安全保障は大丈夫なのか。
世の中には、譲れるものと譲れないものがある。
ほんの少しばかりの酪農家だけしか生き残れない政策でいいのだろうか。
世の中はミクロの視点だけでナク、マクロの視点も含めて複合的に見て判断しなければ、取り返しが付かなくなるコトもある。
単眼で世の中をみるのではナク、もっと複合的に世の中を見なければ、世の中がねじ曲がってしまうのではないかと思う。