2014年10月28日

そんなにお金が大事なのか

九州電力の川内原発に対して、市議会は原発再稼働に賛成する陳情を賛成多数で採択した。これを受けて、市長も再稼働に同意を表明した。原発の新規制基準の下、立地自治体が再稼働にゴーサインを出したのは全国で初めてと報じられた。

かつて、なんども海底大噴火があった地域で、「巨大噴火は遠い未来の非現実的な絵空事ではなく、すぐにでも起きる可能性は十分」(守屋以智雄・金沢大学名誉教授)と火山学者が警告を発している。

いつも噴煙を吐いている活火山・桜島にも近く、もともと原発などつくれる地理的条件には、なかった地域なのだ。それでも、原子力規制委員会は7月16日、川内原発1、2号機が「運転再開」の規制基準に合格した、と発表した。

安倍内閣は、それを「安全宣言」とした。菅義偉官房長官は「これでほかの原発の再稼働もうまくいく」とまで言ってのけた。

薩摩川内市の担当課長に会って、原発事故時の避難計画について聴いた。「自家用車で逃げて下さい」「クルマのないひとは?」「バスが迎えに行きますから、それを待って下さい」

原発から逃げる道は一本しかない。全国どこでも、原発は交通不便な過疎地帯にあるのだ。「国に避難のシミュレーションをつくってもらうしかありません」と担当課長がいう。

国の原子力規制委員会は、避難計画についての審査はしない。県知事は、病人や老人などの「要援護者」の救済は「原発から5キロまで」という。「それ以上はできない」

5キロ圏内の住民には、甲状腺被曝(ひばく)を防ぐ「ヨウ素剤」を一斉配布した。しかし、3歳未満の子どもには、薬剤師が調合しなくてはならない。

川内原発の近くにいってみると、ユンボがクビを振り上げ、事故のときに指揮を執る「重要免震棟」の地盤を造成中だった。完成は来年秋。

事故が発生すると、原子炉格納容器の内圧が上がる。水蒸気爆発を逃がすフイルターつき「ベント」工事の見通しもない。

それでも、原子力規制委員会は、機器の適合検査は「適合」と判断した。

安倍首相は、九州電力会長ら九州の財界人と会食し、川内原発の早期再稼働を要請された首相は、「川内はなんとかしますよ」と応じたと伝えられている。

「いのちよりも経済」「科学的判断よりも政治的判断」、これが、原発に関する日本国政府の隠すことのない方針である
というのだが。

栃木県職員時代に収賄で栃木県警捜査二課に逮捕されていた方が農水相になったという報道もあり、お金より大事なものがあるだろうにと思うけれども、平気で魂を売り渡す様な人々ばかりなのだと、本当に失望してしまう。
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この記事へのコメント
こんばんは

川内原発、危険です もっとも危険な立地だろうと言えます
全国的に火山活動が活発になっている事は間違いないのだが・・・
原発を良しとする人を選挙で選んだ民衆が悪いのか?
選ばれた人が後で利権に傾いたか?
難しい所ではありますが次の選挙で審判を下したい

※寒くても冷たい物が欲しくなります 私やよく会う友人は冬でもアイスコーヒーですよ!
Posted by k-hirata at 2014年10月28日 23:10
k-hirataさん、本当に困りましたね。

選良という言葉は死語になってしまったみたいです。

※ともあれ、今は長野は暖房を使うか使わないかの瀬戸際の温度。

ガンガン室内を暖める時期になれば、再びアイス類も食べたくなるのですが‥‥

しかも、最早、氷菓はスーパーなどでは、全くと言うホド売ってませんし。
Posted by koyuri at 2014年10月28日 23:29
 
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