あまりに唐突なニュースで、今頃、どうしてどんな意味がと思っていたのが、酒税法の改正案。
過熱化する量販店などの酒類の激安販売によって苦しめられている中小酒販店を守るためという言葉に、胡散臭さを感じていたら、酒の小売シェアの4割を大手スーパーが握っているのだから、この改正で誰が得をするかと言えば "無駄な価格競争をせずに済むようになる大手スーパーという意見がネットに載っていて、やっと腑に落ちた。
とにかく、「改革」というと良い面ばかり強調されるが、「改革」という名の「改悪」というコトが、頻繁にあるので眉に唾をつけていないと真意が判らない。
労働者保護が、ドンドン狭められているだけてナク、仕事の後の細やかな楽しみまで奪われてしまうのでは、一般大衆は踏んだり蹴ったり。
しかも、本当の目的を隠して、小売店保護などと間違った矛先に怒りを誘導しようというのが、気に喰わない。
酒屋には、将来はナイと見限って、酒屋の親に頼らず大手の運送会社で資金を貯めて独立し、手作りの洋菓子で有名店を作った方を知っているけれども、早目に業種の転換をしなければ、遅かれ早かれ、大変なコトになっていただろう。
商売を維持するために、コンビニを始めたけれども、元締めは潤っても、チェーン展開した個人は大変で、しかも長時間労働で家族を失った方も知っている。
我々は、流されるニュースの本質を見抜いて、本当にこうした改革で潤うのが誰なのか、損するのは誰なのかを見極めなければ、間違った視線で世の中を見かねない。
共闘すべき相手なのに、互いの足の引っ張り合いをすれば、結局、共倒れになってしまうのだから。