必ずしも、本の通りとは言えない部分はあるものの、一読しておいた方が周囲との関係を客観視出来るのではと思うのが、こちらの本。
例えば、相手に痛いところを指摘された時、「そんなことはない」とか「それは違う」と反論する人の方が、実は気が弱く、「そのとおりです」とか「ごもっともなご指摘です」と相手の言い分を完全に認めてしまう人の方が、かなりやり手なタイプだという。
自分の弱点を指摘されて血相を変えて反論すると、互いの感情を逆なでするだけでまったく生産的ではない。
逆に相手の目のつけどころの鋭さを褒めて、相手を持ち上げると、さらに攻撃しようとしていた相手のエネルギーが吸収され、ムダなバトルにならないと。
相手の感情をコントロールして、その後の主導権を握った方が得だと考えた方が、一枚上手だという。
そうした心理的な話題が沢山載っているので、交渉事が上手くなりたい人には、必読の一冊かもしれない。