特定の政治セクトや過激派とは無関係らしいのだが、あえて警察は強行逮捕に及んだというニュースを読んで、いよいよ治安維持法時代に逆戻りかという気にもさせられたのだが、本日、読み直した小説がこちら。
代々続けて、警察官にならざるを得なかった親子三代の物語。
警察の裏側を描いているのだが、かなりシリアス。
ともあれ、今の学生などは、昔とはかなり気質が違って来ている。
それゆえだろうか、新人を鍛えるのが大変という話を様々な職業の方から聞かされる。
曰く、「社会人になって、仕事を教わる立場だというのに、御客様みたいに手取り足取り丁寧に教えるべきという態度である」と‥‥
そういう世代の人々が、昔のセクトみたいなしがらみの強い世界にシンパシーを抱くとは、とても思えない。
我々の時代すら、前の世代の感覚に付いて行けないと思ったものだが、今は正に隔世の感がある。
彼等が『戦争反対』を叫ぶのは、自由に育って来ているが故に、本能的に自由が脅かされそうだというコトを察知しているからではないか。
今の老人達とは違い、これから気の遠くなりそうな国の借金を背負い、戦争となれば戦わなくてはならない世代であり、就職しても職は不安定で、賃金の保障は無く、年金や健康保険にも期待しかねる世代ともなれば、残された自分達の権利意識が強く表れるのも当然かと。
ともあれ、国会周辺のデモを見ていて思うのは、人数的には高齢の方が多そうであり、若者を取り調べるのは見せしめとして、他の若者が感化されないタメなのではという気がする。
時代と共に、人も移り変わるというのに、警察組織だけは旧態以前のままで良いのだろうかと考えさせられた一日。