午前中に、子供達と映画を観に行ったのだが、息子は何と三度目。
流石にジブリ出身の作画監督というコトもあり、圧倒的な美しい画面。
原案から脚本、監督から編集まで行った新海マジックと評判になっているだけのコトはあり、良い映画を観たという気になった。
世の中には、色々といちゃもんをつけたり、パクリ的な発言で貶める方々も存在するが、そもそも物語というモノは、世界中で8パターンが基本の原型とされているので、世の中に溢れている全てが、それに集約されれてしまえば、何もかもが似たり寄ったりというコト。
それでも、ヒットする作品があれば、ヒットしない作品があるのだから、根本的な部分で批評せずに、炎上目的みたいな粗探しはみっともナイ。(ちなみに、些細なコトで気になったのは、何で『三陸では無くて、山陸』という部分はあったけれど‥‥)
ともあれ、小説なり映画などは、一夜の夢物語で現実を忘れさせてくれるのが良い作品と思っているので、それは完全に達成されていたかと。
で、帰って来て、読んだ本がこちらなのだが、
若者だけでナク、弱者に冷酷な国だよなと思いつつ読んでいたのだが、その中に、
日本全体に、夢の世界に浸ることを求める人が広がっている気がする。‥‥生活はできても将来の展望は持てない。一人暮らしでぎりぎりの生活をしているなら、将来のことなど考えもしないだろう。そのような彼らが夢の世界を求めるのは、しごく当然のことに思える。という部分がある。
数年前の本なので、非正規雇用の若者を特に意識して書いているけれども、今や正規雇用すら解雇の自由を求める意見が出されているし、将来が混沌としているコトを考えれば、「一寸先は闇」かもしれないというのは、考えたくナクとも、誰もが心の底に秘めた思いだろう。
そういう意味では、映画という素晴らしい夢の世界で、美しい夢を見させてくれる『君の名は。』は、ヒットして当然の映画ではないか。
時代が求めた映画だからこそ、大ヒットを続けているのだし、その資格が充分にある映画だと思う。