久々の超おすすめ本です。
まず、著者が大蔵省の出身者というコトで、「何故、日本の財政赤字がこんなに多いのか」という問題に対して、しっかりした説明をしているコト。
「現在の財政赤字は社会保障の増大によるもの」という弁明は大ウソで、90年代の天文学的な公共事業によるものと断じています。
1990年代、アメリカが日本に公共事業を行わせて、国内需要を喚起させようとして、10年間で430兆円の計画を立てたのだが、その後、630兆円に上方修正された。
現在の借金は、間違いなくこれが最大の原因であると。
当時の社会保障費は年に11兆円ほどだったという。
尚、生活保護費の半分以上が、受給者の生活費ではナク、医療費であり、過剰診療の疑いがあると。
困窮している人が、僅かの年金を求めて毎年年金のお金を払うのは、現実的に無理な話であり、非正規雇用の待遇を先進国レベルに引き上げるべきで、それは大企業が内部留保に走り、人件費をケチっているので、日本経済の将来を自らダメにしているからだと。
生活保護の話から入って、日本の問題点を明確に指摘している本です。
失業保険、年金、生活保護がバラバラで非効率的であり、弾力性のナイ運用こそが、問題であるとも。
我々は間違ったプロパガンダに迷わされるコトなく、正しい知識を持って、これからの日本をどうすべきか考え、破綻への道がもう、間近に迫っているのだというコトに対して、正しい処方箋を政治に求める必要があると思います。