今や働く単身女性の3分の1が年収114万円未満の日本では、誰かと一緒なら何とか生活は可能。
でも、問題はしっかり親に愛されなかったと客観的に断言しても良い場合、かなりの割合で単なる貧困ではナク、他者との縁も無いが故に、最貧困女子と著者が名付けた境遇になりやすい。
彼女達と、全然違う立場なのが、プア充女子と命名された女子。
そちらは、かなり少ない手取りでも、リサイクルや、友人とのお茶はフードコートでペットボトル、ワンコイン飯は500円では無く100円でというつましさ、結婚式もカンパでという堅実さ。
友人とシェアしてバーベキュウ、大勢で車に乗ってガソリン代はワリカンなどという逞しさに、驚くばかり。
地縁、血縁などと言うが、人生を肯定するには、単なるお金だけでは無く、ネットワークの中にいられるかどうかだというコトも実感する。
しっかり支えてくれる人が居るのと、搾取狙いの人が近くに居るのでは全く違うし、例え搾取狙いでも、全く孤独という貧困よりはマダましな世界。
簡単に論評は出来ないけれど、ある程度愛してくれる親に育てられたら、もうそれだけで幸せという気になる。
安心して信じられる他者が全く存在しない社会で生きるコトの大変さを、しみじみと教えてくれる一冊です。