国家財産を大幅ダンピングして、一教育機関に売却しようとしたりするというのに、普通の子供達全体の底上げには無関心な国が、日本。
上級階級に産まれれば、ソコソコの暮らしが可能になりやすいが、下流に産まれてしまうと、一生涯下流の生活になりやすいと警告するのが、こちらの書。
人件費軽減を第一に考える企業の増大で、「働けど 働けど 我が暮らし 楽にならざりし じっと手を見る」という、石川啄木ばりの若者達が増えているという。
そういう若者にとっては、親との別暮らしや、結婚、出産など、夢のまた夢状態になってしまっている。
大学などを卒業しても、約20年も続く奨学金の返済に追われ、生活がままならなかったり、破綻したりする人や、自殺する人も居る、今の現実を理解しようとしない、高齢の人々も多く。
とはいえ、高齢者も「下流老人」が増えているのだから、この国の景気など良くなるハズも無い。
もう少し、弱者に優しい政治を行って、税金を集める段取りをした方が良いのですないかと思うけれど‥‥
子供は親を選べない。
それでも、なるべく多くの若者を、しっかり稼げる人にして、社会に送り出す努力をしなければ、国民全体が下流化するのも、時間の問題かもしれない。