孤独死というのは、ある意味人間関係の貧困がもたらすのだと、感じてしまう一冊。
他人と付き合うのは、それなりに面倒。
でも、それを乗り越え無ければ、ある時突然に亡くなった時に、誰も気付かれず死体が腐敗してからしか発見されないというコトも、結構あるらしい。
巻頭のケースは、本当に驚き。
というのも、普通、孤独死するのは、金銭的に困っている人というイメージがあるけれど、ある程度若くて、お金が在ったとしても、突然死して、誰かと交流して無ければ、逆に高級マンションであるが故に、発見されずという場合が有ると教えてくれる。
他者との交流のきっかけは、読書というケースも最後に書かれている。
猫町倶楽部という読書会が存在し、それによって人付き合いを改善した人の話が紹介されている。
誰しも、きっかけさえ掴めれば、孤独よりも他者との交流が有る方が生きやすい。
誰かとつながっていれば、最悪突然死したとしても、少なくとも死体が腐敗しない内に発見されるだろう。
若い内は、死はあまりに遠い出来事だけれど、時の流れは案外早い。
振り返ってみれば、過去はアッという間の出来事。
誰かに迷惑を掛けたくナイという人ホド、最後の最期に死後の清掃という多大な迷惑を世の中に掛けかねない。
そうならナイ為にも、先達の話を読んで、将来のシュミレーションはしておいた方が良いのではなかろうか。