2018年05月18日

犠牲の累進性

昔、親が良く言っていた言葉は、「上見て暮らすな、下見て暮らせ」という言葉だったが、家業の手伝いを子供の頃からしていたので、『必ずしもお金があっても、幸せではナイ人も居るのだ』というコトを見ていて感じた。

なので、本人が幸せであれば、お金が無くとも幸せではあるのだろうが、それでも最低限のお金が無ければ、生きるのは大変。

表題の言葉は、下の本の中に書かれていたのだが、


「犠牲の累進性」とは、正社員が過労死しそうで大変なんだけど、「大変だ」と言うと「低賃金で不安定な非正規労働者の方が大変だ」と言われ、非正規の人がそれゆえの苦労を口にすると、「ホームレスの方が大変だ」と言われる。ホームレスの人が過酷だと言えば「もっと貧しい国の餓死寸前の人の方が大変」「紛争から逃げている難民の方が大変だ」というように、「より過酷な状態に置かれている人」と比較されて「苦しい」という声を上げられなくなる。

そうした、「お前の苦しみなど大したものじゃない、甘えるな」と口を封じるのが、「犠牲の累進性」だという。

自分で自分の大変さを慰める為に、他者と比較して諦めるのならともかく、あまりに大変でギリギリだと思う時に、他者からそう言われて黙らさせられるというのは屈辱だろう。

だが、確かにそういう世の中になって来ている。

本当にそんな世の中で良いのだろうか。

世の中の半分位の労働者が非正規になろうとしている社会が、正しいのか。

そして、高給だからと、死ぬまで働かされる様な仕事をさせられるのも、正当化されようとしているのだが、本当にそんな社会になって良いのだろうか。

実に、考えさせられる問題だ。
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Posted by seitaisikoyuri at 22:16│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちは

確かにそういう世の中になって来ている・・・・
私もそう思います

在職中に上役が二人過労死して、退職直後に亡くなられた方が判るだけで四人いました
死ぬまで働かせるような社会が正当化されてはイケナイ
そんなに高給でもなかったのですけどね

※古代史の本や遺跡、ワクワクしますね
我が家から徒歩10分の所で古墳らしきものが発見されました
地権者は大変でしょうけど、古代史ファンにはウレシイ発見です

凸凸!

Posted by k-hirata at 2018年05月19日 13:27
k-hirataさん、今はマスマス人を安い給料で、使い倒そうとして当然と考える人が増えつつある気がします。

多少のゆとりが無ければ、生きていても楽しくナイでしょうし、それでは未来など、どうでもイイと諦めてしまうでしょう。

そうした結果ゆえの少子化もあるのではないか、と思います。

※今日は、久々に歴史モノでブログを書こうと思ってます。(九州は古代歴史の宝庫ですから、まだ見つけられてナイだけで、これからもっと色々な物証が得られると思います)
Posted by koyuri at 2018年05月19日 20:51
 
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