それにしても、再び福島原発の惨禍が起きずに済んで本当に良かったと思うけれど、泊原発で外部電源喪失なんてコトが起き、結局、自家発電としている内に、再び電源が復活して良かったけれども、一歩間違えばトンでも無い事態になっていたに違いない。
少し前に読んだ本の類似の本なのだが、
この本では、日本に蔓延している「自己責任」という考え方に対して、ズバッと直言している。
自己責任論は、何も知らない、抵抗する力もない、頼るべきネットワークもないという人を犠牲にして、強者の立場を守る論理です。と書いてあるのだが、正にその通りであろう。
少なくとも、東日本大震災で避難を余儀なくされた人々に対しても、帰還可能になると決めたら、援助を打ち切りしようとしている。
「高い消費税はヨーロッパ並み、粗末な福祉はアメリカ並み」という悪いとこどりになりつつある今の日本の状況で、本当に良いのかどうか、チャンと考えて欲しいと著者が考える様に、少なくとも、被災している人に税金を回すべきであって、アメリカから軍備を買って増強するのは後回しにして欲しい。
財政が赤字だと言いながら、東電の尻拭いをしている様な、税金の遣い方を考えても、強者の論理で日本は動いている。
もう少し、自分達の生存権を認めて貰うべきという著者の主張は正しい。
加えて、失われてしまった自然というのは、簡単には戻らないのだからこそ、地球を汚染する様な原発は、もう止めるべきという地球からのメッセージを、我々、日本人は受け取るべきではナイのだろうか。