というコトを、圧倒的なパワーで書かれた長編を読んでいたら、ブログを書くのが昨日では間に合いませんでした。
日付が変わったので、一昨日に書いた本ですが‥‥
正直、戦争小説として名高いトルストイの「戦争と平和」などと比べても、引けを取らないと思います。
タダ、おそらく世界的には評価されないでしょう。
戦争の原因となる、誰もが持つ愛国心という名に覆われた、自国民優先の間違った考え方に対して、鋭く警鐘を鳴らしている小説だからです。
特に、有色人種を差別している白人、そしてアジア人の中で優越だと自負している日本人などなど、誰もが自尊心が低いが故に、他者を見くびるコトでしか感じられない優越感というモノに囚われているというコトを、如実に炙り出しているから。
戦争という極限状態に置かれた中での、人間の醜さと、それでも曲げないプライドとのぶつかり合いが、最大のテーマだと思います。
もし、何か歯ごたえがある本を読みたいという方は、是非とも読んで頂きたい作品です。
戦争の裏側に有る、圧倒的な格差とか、利益を求めるタメに手段を選ばない上層部の醜さとか‥‥
我々の大多数が戦争の大変さを身を持って痛感してない世代になっているが故に、戦争という実に一般庶民にとって全く益のナイ、馬鹿げた行為をもう一度しないタメにも。