2019年01月23日

哲学的思考

図書館は、著者が亡くなられると追悼として、著作が並べられるので、久々に梅原猛さんの本を読んでみました。


アミニズムについて、語られてますが、簡単に言えば「八百万の神」という思想こそが、全世界を平和に導く思想ではないかと、個人的には若い頃から考えてます。

宗教戦争は、ホボ一神教であるが故(厳密に言えば、相手の所有しているモノを狙ってという欲望があればこそ、戦争は起こるのですが‥‥)に、相手との差異を問題にして勃発しやすい。

とても、単純に述べれば「皆、違って、皆、いい」という思想というか、相手の意見も認めてあげれば、イザコザはそんなに大きくナラナイはず。

ともあれ、梅原猛さんが、学問に於いては、自論を追求する姿勢に魅かれて、過去にはかなり愛読したモノ。

特に、柿本人麻呂に関しては、亡くなった場所が何処なのかという点には、必ずしも同意しないけれど、人麻呂が刑死したのは、間違いのナイ事実であろうと考えています。(それは、万葉集に於ける文字のタメなのですが、興味のナイ人には、おそらくどうでも良い話だと思うので、ココでは割愛します)

日本の学問、特に文系の学問の多くは、付和雷同的な説を唱える方が、出世するという感じの世界を為しているので、おそらく現在の理系重視の時代になっているのではないか。

少なくとも、独自の説を発表するという姿勢を貫いたコトは、評価するに値するし、より多くの人々が、そうした姿勢を貫いて、切磋琢磨していたら、もう少し文系の価値は高まっていたのではないかと思います。

ちなみに、天照大神が日本では女性という記述に関しては、必ずしも当初は女性ではナク、男性であったという説も存在しているので、そうなるとこの本の展開は、少し違ったモノになるという点だけは指摘しておきたい。

ともあれ、自然エネルギーよりも、特に原子力の様な人工エネルギーを追及した悲劇というのが、日本の最大の欠点だっただけでナク、東北電力と比べて、東京電力がコストを軽減するタメに、ワザワザ敷地を削り、海からの立地を低くしたコトが、福島原発の破損を招いたという指摘に、正に人災だったのだなという思いを強くしました。

「無欲は大欲に通ず」という言葉がありますが、世の中には些末なお金をケチって、人生を破滅させてしまう人がタマに存在します。

少なくとも、それが自分だけであればともかく、他人の人生まで破滅させてしまうのであれば、あまりにフザけた話。

自然をないがしろにして、罰を受けているのだと、本当に思います。

自然と人間の距離が離れてしまった、現代をどう生きるかという指針になるべき話が詰まっているので、どう生きるのが良いのかというコトを考えるタメにも読むべき本ではないかと。

何人かが対談している部分も有るので、西洋の考え方との比較などが出来て、自分の頭で考える問題が色々と浮かんで来るのではないでしょうか。
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Posted by seitaisikoyuri at 22:40│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちは

梅原猛さんの訃報は驚きました

神々の流竄を読んで以降、ファンでした
歴史学者でない哲学者が語る歴史感に惹かれていました

ご冥福をお祈り致します

凸凸!
Posted by k-hirata at 2019年01月25日 11:50
k-hirataさん、かなり何冊も読んだ方です。

そして、本日も読んでます。
Posted by koyuri at 2019年01月25日 18:28
 
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