人間というのは、ある程度自分がどう生きるかという選択肢を持って生きている。
なので、時には他者の生活が羨ましくもあるかもしれないが、自分が充実した人生を持っていれば、普通はそれで満足するのではないか。
そもそも、都会では安閑と専業主婦をしたいという人も多いだろうし、それを可能にする高給取りも多いのだろうが、地方ではおそらくホトンド無理。
加えて、専業主婦の母親に育てられた人と、そうで無い人では、価値観にかなりの違いがあるのだろう。
ともあれ、本に限っては雑食主義なので、ホトンドの本を途中で投げ出すコトも無く読みはするが、それが記憶に残るかどうかは、かなり疑わしい。
それでも、『負け犬の遠吠え』と言い、通底にこうした思想があればこそ、ベストセラーを出せたのだなとは思う。
ともあれ、親の夫婦関係というのは、子供の人生に反映するのだろう。
母も、父と共に働いていて、人生の後半にはかなりの高収入を得るコトが可能になったから、ある程度自分が欲しいモノは、誰に相談しなくても手に入れるコトが可能になってから亡くなった。
そもそも、自分で働いていて、一番の利点は『どうしても欲しいモノがあった時に、誰に相談しなくても手にするコトが可能になる』という事だと思っている。
力仕事など、女よりも男が向く仕事もあれば、その逆も存在するので、差異は有ったとしても、男女は同権で生きようとするのが人間の本分だろう。
日本が後進国であり続けるのは、そういう部分以外にも雇用者対被雇用者など、自分を卑屈な気持ちにしがちになるという権利意識の欠如ではないかという気にさせられた一冊。