2022年06月06日

老中・大老の謎

江戸時代の繋がりで、読んで見たのがこちらの本。


最近、ブログには書いてませんが、結構な頻度で歴史関係の本は読んでます。

タダ、好きな人もいれば興味がナイ人もいると思うと共に、あからさまに本のアレコレを書いても悪いので、万人受けしそうな本で読んでおいて損はないだろうと思うモノだけをピックアップして、さわりだけを書いてますのでご承知おき下さい。

上記の本の話は、既に知っている話も有りますが、コンパクトに纏めてあるので面白いかと。

簡単に言えば、『老中・大老』という役職は、成るのが難しいモノだが、逆に余りに家の格式が高過ぎると任命されない。

というのも、幕府の忙しい仕事をさせるには、凄い大名は恐れ多いのだとか。

しかし、将軍の手足となって働く人の最高の地位でも有り、なりたいと思う人もいるが、それはそれなりに大変だったということも知るコトが出来る。

そもそも、将軍が変わったり、諫言したコトによって疎まれたりとか、様々な結果をもたらしている。

江戸時代にも、勤め人の苦労は絶えないのだと知るコトも、生きて行く上では必要かも知れません‥‥  

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2020年12月07日

公文書の大切さ

江戸時代と言うと、年末に思い出されるのは『忠臣蔵』。

だが、吉良が切られたのは、赤穂藩の賄賂の出し渋りが原因で、嫌がらせさせられた藩主の鬱憤が溜まってというコトが原因らしい。

タダ、賄賂というか、吉良は要職に付いての経験があり、その経験を教えて貰いたいと思えば、付け届けをするのは、当時としては常識だったと知って、ビックリした。


後に、八代将軍の吉宗になってから、色々な公文書を保存するコトによって、誰でも行事などの段取りが判る様になったとか。

ともあれ、嫌がらせをして切り付けられ、その時は処分されなかったけれど、その後になって、仇討だと自分は殺されて、息子も処分されたというコトを考えれば、結局、大損をしたとしか思えない。

朝廷からの使者を持て成す行事の時に起こった事件であり、吉良は足利の血を引いて居て、そういう事に明るかったのだというコトは、理解出来た。

ともあれ、初めから公文書として、朝廷の使者を迎える時は、どうするべきかとさえ明記されていれば、双方供に何事も無く、事件が起きなかったのだと初めて知った。

そう考えれば、今の政府が公文書を改竄したり、破棄したりというコトは、とんでもナイ事。

歴史を知れば、より良い現在の有り方を知ると言うが、本当にそう。

何十人の命を奪った事件は、文章化されないで居たコトによると知って見れば、『忠臣蔵』も、今迄とは違って見えるというモノ。  
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Posted by seitaisikoyuri at 20:37Comments(4)

2020年10月29日

民は国の本

この言葉は、幕末に長岡藩の河井継之助の「民は国の本 吏は民の雇い」として広く流布しているが、「民は国の本」とは、既に五代将軍綱吉の時代に、大老の堀田正俊の言葉にあった。

江戸時代の大老と言えば、先ずは日米修好通商条約に調印し、日本の開国を断行した井伊直弼を思い浮かべる人が大半ではないか。

稀に、四代将軍家綱の大老で、下馬将軍と言われた酒井忠清をと思う人は、かなり江戸時代に詳しい方だけだろう。

ちなみに、綱吉が五代将軍になれたのは、堀田正俊が酒井忠清に後継問題で勝利したからである。

でも、堀田正俊がクローズアップされて無いのは、何故なのかという点に焦点を当てたのが、


である。

堀田正俊は、大老にも関わらず暗殺された。

それ故、あまり良い印象を持たれなかったのだろうか。

家綱政権の末期から綱吉政権の初期、天候不順で飢饉に見舞われたにも関わらず、年貢の取り立てが厳しくて、各地で騒乱が起きていた。

その時に、堀田正俊は「民は国の本なり」で始まる、画期的な触書を発布した。

その言葉自体は、『書経』に基づいたもので、儒学を学んだ事があれば常識であった。

綱吉が『生類憐みの令』を出して本格的に民衆を苦しめたのは、堀田正俊の死後の事である。

簡潔に言えば、その辺りの事情が綴られた本である。

翻ってみれば、今の日本は「コロナ」で大変な目に遭っている。

政治家の人々は、本当に国民の為になる政治を心掛けているだろうか。

福島原発によって大変になった人々や、非正規によって安定した仕事を持てず、結婚も出来ずという人達が大多数になって、人口が減っているのにも関わらず、有効な手立てを打ち出せては居ないのではないか。

堀田正俊の仁政思想を考え、それを発展させた幕末の河井継之助の「民は国の本 吏は民の雇い」という言葉を噛み締める時、『国家の基本は国民であり、役人は国民に雇われているだけの存在』と思い違いをしている人達の存在を憂わずには居られない。  
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Posted by seitaisikoyuri at 21:02Comments(10)

2020年10月23日

こちらも凄い

最初の本は、大概続編よりも良いというのが定番ですが、この本は続編の最初の部分の歴史分析が素晴らしい。

後半は、前の本の補強していて、それはそれで面白いのではあるが‥‥


秀吉の出自の謎とか、上杉謙信や伊達政宗の分析とか、松前藩の前身や琉球と薩摩藩の関係など、目新しい問題が一杯。

時代の変遷と講談的な流れを無視して、教科書とは違う正しい歴史感を教えてくれる。

そもそも、明治維新と言うが、それが絶対的に正しいワケでは無く、間違ったプロパガンダや思想の押し付けなども存在する。

日本人は、真面目で勤勉なコトは良いけれど、それも程度物。

間違っていると思っても、同調圧力に流されてしまう。

昔から、政権を奪取した人は、非情な部分が有ると思ってナイと、庶民は働けど働けど楽にならざりしというコトになってしまう。

世の中の仕組みを知り、自分の頭で色々なコトを考えなければ、マスマス搾取されるだけの人生になりかねない。

日本はOECDに加盟している同じアジア諸国である韓国にも負け、年収・時給ともにアジア諸国では最下位(OECD加盟国内)となったというニュースを知って、素直というのも考え物なのかもと思いを深めた。  
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2020年10月19日

本能寺の変は信長が招いた

久々に歴史物で、本当にワクワクした。


歴史は勝者によって書かれているが、丹念に見て行けば別な証言も存在する。

先祖の名誉を濯ごうと、丁寧に調べ上げられた本。

ネタバレになると悪いので、書かないで置くけれども、確かに合理的に考えれば、納得が行くだろう。

ともあれ、江戸時の人事の不思議も、説明も出来る。

是非とも、読んで戴きたいし、モシ、史実がその通りだったとしたら、歴史は敗者に冷たく、勝者に手厚いというコトを改めて実感するコトだろう。
  
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Posted by seitaisikoyuri at 21:42Comments(6)

2020年09月08日

平成の集大成

人間は、過去を忘れる。

平成になって、大晦日に街頭でその年に遭った一番の出来事をインタビューして、それを纏めた本。


この本はもっと将来になってから、意味が出て来ると思われる。

今なら、「あぁ、そんなコトもあった」という過去形で語られる出来事も、令和も終わって又新しい年号の頃になったら、『こんな事を日本の国民は考えていたんだな』と歴史の証明になるだろう。

おそらく、この本の値打ちは、忘れられた頃になってから気付くと思われる。

そういう意味では、今の時点では図書館で読めば充分という気もするが‥‥

歴史というのは、勝者の歴史なので、普通の人達は顧みられない。

非正規雇用が増えて来たとか、人手不足で会社が消滅したとかという問題など、個人に関わる問題なので、チャンと歴史的に反映されるとは限らない。

江戸時代の武士の日記が、時代が判るというコトで、本になっているのを読んだコトがあるが、そんなジャンルに属するのでは。

ある意味、出版不況の昨今、相当チャレンジした本と言えるのではないか。  
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Posted by seitaisikoyuri at 22:26Comments(6)

2020年08月05日

だから拙者は負けました

歴史は、勝者が書いているというコトを考えれば、当然な話なのだが、負けた人から見た歴史観を簡略に書いた本がこちら。


歴史好きには、多少物足りない部分もあるのですが、過ちを考えるというコトは、日本は不得意。

何で第二次世界大戦にの負けたのかを深く反省しないで、「鬼畜米英」というスローガンを、きっぱり捨てて「親米」に鞍替えしたのも、そう。

だから、コロナ対策でも、「経済優先」となれば、そのまま突き進んで行く。

もし、一般的にPCR検査が行われていれば、息子に会いに東京へ行けるのですが、長野県は幾つもの往来を自粛する都道府県があるので行けません。

もし、それが元で何かあったらと考えますし、息子も夏休みになっても、帰って来てとも言えません。

田舎暮らしは、都会と違い良い部分も有りますが、何かあると全体に影響があるので、主人の地元の役員会の御苦労さんと言う意味の夏の慰労会も延期になりました。

主人は、小さい子供と接する仕事をしてますので、既に断っていましたが、当然、方々からそういう声が上がっていたみたいで、延期という事態になったみたいです。

もし、皆が何度も検査を受けられていれば、大手を振って行くコトも出来たのではないかと‥‥

貧困東大生が感じた絶望。9割が「金持ち家庭出身」なのに自覚がない東大生』記事を読むと、今の官僚の人々は、庶民の気持ちは判らないのではないかと思います。

だから、厚労省の人々はコロナに対して、トンチンカンな作戦しか思いつかないのではないかと。

まるで、第二次世界大戦の時に戦線を拡大し過ぎて、駄目になった陸軍みたいだと思います。

歴史を知り、過ちを知ろうとしないで、正しい作戦が導ける道理がナイのですが、どうも成功体験したしたコトが無い人達の舵取りは、危なっかしいと思います。  
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2020年05月21日

「いろは歌」の暗号文

世の中には、色々な推論を考える人も有るという事で‥‥

私が考える歴史とは違うけれど。

ともあれ、平安時代が奈良時代とは明らかに異なっていると思うが、歴史教育では単に首都が変わっただけという扱いを受けているのを疑問に思うべき。

日本の歴史は、代々施政者が前任者の歴史を完全に否定しないで、受け継ぐという感じになっているからだとおもうのだが、実はもっとドロドロしているのではないか。

そういう風な感じには受け取らなかったけれど、ともあれ、パズルを解くイメージで読むのがベターかもしれない。


ともあれ、今も本質的に考えけば、検察官という地位にあるべき人ならば、辞意では無くて懲戒免職で無くては済まないハズなのだが、曖昧な決着が付けられようとしている。

日本というのは、非情になり切れない部分が有ると思うのだが、それで本当に良いのかどうか。

ケジメを付けずに、ナアナアで済んでしまうというのは、大古の日本の歴史と関係するのかもしれないが、本来、真実に目を向けてナイという気がしてしまう。  
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2020年04月20日

世の中の常識を見直そう

日本のアカデミックの問題点は、師匠と同じ考え方なら上手く行くけれども、一度、違う考え方をすると冷や飯を食らうという事。

事実、ゼミでもそういう事は起こる。

故に、指導教授の考え方が狭量だと、斬新な発想は拒まれてしまう。

古代日本の研究者として、在野で名高い方の本を読んでみた。



柿本人麻呂を好きな人なら、絶対に読むべきであろう。

ともあれ、古田武彦さんの考え方が全部正しいとは言えないと思いますが、日本史を考える人達は、『もしかしたら、そういう考え方があるのではないか』とか、『そういう考え方を否定するには、もっとチャンとした理論武装をするべきではないか』という考えを持たずに、昔から此のままで来たのだからという曖昧模糊な理由で、進歩しない人が多い。

日本の学問には、「忖度」が必要不可欠なのであるが、そういった古い風習は止めるべき時に来ているのではないかと考える。  
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2019年12月08日

絶対専制君主の暴走

江戸時代の将軍は絶対専制君主であった。

故に、公方のやることについて、噂することさえ許されない時代だったという。


最近では、動物愛護法であるとして、「生類憐みの令」は悪法では無いという説も流れているが、そもそも、それによって庶民は迷惑を被り、死罪や単にその係累だというだけで遠島になるなど、通常の感覚ではとても正しい法とは言えないと明確にしている本である。

綱吉が少年の頃に、明暦の大火に遭遇し、多数の人間や動物の死を見たであろうが故なのか、死を忌避したいと願い、自らの子供達の死に遭遇して、自らの血筋を絶やしたくナイが為に、「生類憐みの令」は苛酷になって行き、時に人の命は動物の命よりも軽くなった。

批難もされず、長く権力の座にある者は道を誤る典型であったと。

要するに、「権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する」というケースの一つであり、「動物愛護」だとする現在の見直し論を痛烈に非難している。

詳しくは、読んで頂くとして、自分の子孫などの為に、他者の命を軽く扱うというのでは、本末転倒で、とても天から子供が授かるとは思えない。

結果として、将軍職は養子に譲られることとなったのだが、遺言として「生類憐みの令」は守る様にと言ったのだが、結果的には有名無実化された。

批難もされず、長く権力の座にある者は道を誤るというのは、時を超えて今も日本に存在しているのだなとも思うのだけれど‥‥  
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Posted by seitaisikoyuri at 22:41Comments(0)

2019年08月29日

戦国時代を生き抜いた医者

以前、田代三喜の弟子である曲直瀬道三の話を聞かされたコトがあって、とても面白い人なのだけれど、詳しい伝記が書かれてナイのが残念だと思っていたら、見つけたので読んでみました。


長編小説なので、とても読み応えがありました。

少し、残念だったのは、「国手」という言葉を初めて聞いたという部分が、違う場面で二度出て来たコト。

校正の段階で、誰か気付かなかったのかというのだけは、本当に残念でした‥‥

それ以外は、良く調べて書かれていたので、とても面白かったです。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、天皇、足利将軍達のほか、毛利元就、細川晴元、明智光秀、さらには千利休などなど、天下人から一般人まで、分け隔て無く診察したのは知ってましたが、あの時代としてはかなり長生きしたというのにも驚きました。(他人を治せるのだから、自分もと思えば不思議はナイのですが‥‥)

ともあれ、同じ時代に「甲斐の徳本」と呼ばれ、十六文で患者を診た田代三喜の弟子である、永田徳本という人物の話は知りませんでした。

知らなかったコトを知るというのは、とてもタメになります。  
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2019年08月10日

信仰というモノ

いよいよ、来週は一週間の長期休みだと思うと、本当に有難いです。

長野は、連日の猛暑日で、涼しい場所で生まれ育ったので、暑さが身に沁みます。

お盆の準備も有りますが、避暑をしたりして、のんびり過ごしたいと思っています。

で、本日の話題は、


上下巻の長編小説を、読み終わりました。

著者が帚木蓬生氏でなれけば、読んだかどうか疑問ではありますが、無宗教の人間でもとても心打たれるモノが有りました。

というのも、本当に若い時に、あまりに色々な本を(宗教も含めて)読んだら、多くの宗教は根っこが繋がっているモノも多く、そして、無宗教を選ぶという選択も有りだと気付いて、その道を進んでいるので、日本的に檀家となっているお寺で埋葬されるコトにはなると思いますが、確信的な無宗教者なので。(加えて、確信的な無党派でもありますが‥‥)

ともあれ、信仰を持つというのは、大変かもしれませんが、心強いコトだろうとは思います。

戦国時代から、明治時代までの長い間、九州地方に於ける、キリスト教の変遷と受難を克明に描いた傑作です。

ちなみに、単にキリスト教がどうこうという感じで読むと、興味のナイ人には向かないと思いますが、ある特定の考え方に対して、国の主導権を握る人が変化してしまうと、ココまで民衆は大変な目に遭うのだという感じて読むと、決してそれはその時代だけの話ではありません。

そういう意味では、今の時代にも通じる普遍的な小説と言っても、過言ではナイと思います。

長期の休みを持て余しそうな方は、是非。  
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Posted by seitaisikoyuri at 17:01Comments(2)

2019年07月10日

再び、新しい逆説の日本史を

読み終わりました。


こちらも、吉宗が本当に良い将軍だったのかとか、かなり斬新な考え方を読んで、そういう見方も有るかと、色々と考えさせられました。

ともあれ、積極財政とは何かという現代にも通じるコトを思います。

やはり、歴史をチャンと学ぶべきなんだろうと思うと、もしかしたら現在の高校では日本史が必ずしも必修では無いというのが、今の日本の衰退を招いているのかも。

政府と、庶民の暮らしのどう整合性を取るかなど、現代に通じる部分がかなり有ります。

今の日本の経済悪化は、やはり為政者の問題が全てなんだと思ってしまいますね。  
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2019年07月09日

久々に逆説の日本史を

読んでいます。

で、ついついこんな時間になってしまいました。


徳川綱吉の母親が、朝鮮系というのは、全く新しい話。

ともあれ、そうでなければ今の竹島問題も起きてナイというのも、言われてみればそうかもとも思うが‥‥

正直、著者の話は多少、偏向しているのではと思う部分も多いので、最近はあまり読まなかったのだが、久々に読むと、従来の学者とはかなり違った見方をするので、時々、目から鱗の気分になる部分も有る。

要するに、日本の学者の人々が、重箱の隅をつつき過ぎて、大局から見ないので、見落としているコトも多いというコトだと思う。

著者の考えに共鳴しなくとも、やはり一読すべき本かもと思った。  
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2019年06月10日

運・不運もあるけれど

封建時代に生きるというのは、大変だなとしみじみ思う本がこちら。


自分が悪く無くても、左遷される事もあり、封建時代の大変さをしみじみ感じます。

あまり知らない様な、諸藩の事情も多く。
 
未知の歴史の話は、とても面白いです。

今日も、結構忙しく、眠気に負けそうなので、この辺で失礼します。  
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2019年06月05日

江戸時代を考える

少し前の本に触発されて、江戸時代をしっかり知ろうという気になり、読んでみた本。


学校教育では、鎖国貿易により、長崎の出島でオランダと通商出来ただけと学んだけれど、実際の最大の貿易相手は中国(明、のちに清)であり、オランダの約十数倍の時もあったという。

八代将軍、吉宗は名君と言われるが、幕府の方から見てであって、それ以前は凶作の時は年貢も作柄によって上下したけれど、凶作の年も減免されなくなったので、農民は大変になったという。

などなど、教科書で教えられるのは、必ずしも正しいというワケでは無い。

やはり、自ら色々と学んでこそ、正しい歴史を知るコトが可能なる。

何時の時代も、世のトップが良くなければ、ツケは庶民に及んでしまうというのも、永遠の真実である。  
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2019年05月31日

明治維新というけれど

必ずしも、新しくなれば良いというモノでも無く。

江戸時代の方が、良かった部分もあるのではという本がこちら。


というのも、百姓一揆などに於いても、寛政年間に津藩で起きた時には、威かすのに空砲を用いた。殺生を避けた為である。

それでも、幕府は百姓一揆が起きたのは、藩に落ち度があったからとして、藩主に罰を与えたけれど、明治政府は暴動を起こした百姓に実弾を撃ちかけて殺戮したのだが、政府なので誰も政府を処罰出来ない。

しかも、明治になったら徴兵制になったので、男子は兵士に取られるは、税は納めなくてはならないはで、民衆の暮らしは楽になるよりも、大変になったと。

教科書的歴史観だと、江戸時代が圧政時代で、明治維新は素晴らしいと書くけれど、必ずしもそうでなく、江戸時代は「仁政」を政治の基本理念としていたし、大きな戦いは無かったので明治と比べると平和な時代だった。

おまけに、飢饉や地震・津波などの災害の際に幕府や各藩は救済策を行っていた。

つまり、「徳川時代が暗黒時代だった」というのは、薩長を中心とした新しい支配者たちによるプロパカガンダに過ぎないと。

薩長の人々は、戦争を好みがちだったのかもしれないけれど、それって今の時代にも言えるのでしょうか?

単に戦争になると、利権が生まれて、自分が得をすると思ってはいないと思いたいですが‥‥  
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2019年04月11日

歴史は調べると面白い

知っている様で、全く知らなかったというコトに気付くのは、とても面白い。


大老というのは、必ずしも存在しているとは限らないが、老中は同時に4〜5人同時に存在する。

老中は、豊臣時代の五奉行の様なモノで、実務を取り仕切っているのだとか。

故に、格式高い親藩大名や外様大名ではなく、徳川家に昔から使えて来た家来が選ばれるので、彼等は譜代大名であって、さほど禄高は多く無かったという。

それは、全く知らなかったのだが、歴史も興味を持って掘り下げると、実に色々なコトが判る。

中には、親がしっかりしていても、ダメダメな子孫が居たりして、取り潰されたりとかという江戸時代を調べると、今の世襲政治の行き詰まりに似たモノを感じたりする。  
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2019年04月03日

宗教の開祖と言われる人は

どの宗派であれ、立派なのだなと思うけれど、その宗教が拡大するにつれて、堕落しがちなのも真実。


上下巻の長編小説だったけれど、 帚木蓬生さんの小説は充分読み続けられる。

鎌倉時代の蒙古襲来は、単に神風が吹いて落着という簡単なモノでは無く、壱岐や対馬の住民並びに、多くの人々の血が流された。

戦争というモノの、悲惨な状況をしっかりと書き込まれているのだが、今は戦争も金儲けの手段としか考えない輩が増えている。

過去の歴史を学び、過ちをしないコト、それ以外に平和を長続きさせるコツは無いのだと、改めて感じる。
  
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2019年04月02日

『萬葉集』を紐解けば

さて、昨日もサラッと書きましたが、本日は原典に当たってみて、とても驚きました。

というのも、「天平二年正月十三日」というのは、讒言により長屋王(天武天皇の孫・天武天皇の長男高市皇子の息子)が亡くなった『長屋王の変』の翌年。

天武天皇の亡き後、持統天皇が即位したというコトになっているのですが、それは高市皇子の母親は尼子娘で皇女では無かったからというコトになっているのが定説ですが、実は高市皇子が即位したのではないか、そして長屋王も即位したが、殺されてしまって歴史が改竄されたのではないかという説もあるホドです。(一応、聖武天皇の皇后に藤原不比等の娘をしようと画策した時に、長屋王が反対したので、粛清されたという事になってはおりますが)

そもそも、『日本書紀』は持統天皇と藤原不比等の都合の良い様に、忖度されて書かれた歴史書とも言われてますし‥‥

大伴旅人が、天平二年には六十歳を過ぎての太宰府に居るいうコトは、明らかな左遷人事。(『続日本紀』では復権した様に書かれてますが、長屋王が死して、藤原四兄弟が亡くなったので、それに関連している人々を怨霊を恐れて、形の上でだけ位に処したという可能性も捨てきれません)

中国の元ネタから、あまり良いとは言えないという話なども、ネットには出回ってますが、日本国内ですら、縁起が良くないのではという気がします。

『萬葉集』(そもそも、日本人であるならば、原典の漢字を使うべきだと思いますが‥‥)は、大伴氏の怨念の書とも言われているのですから。

となると、表向きは詩紀の「落梅篇」や「園梅賦」というコトで、一見華やかな宴会に思われますが、果たして真実は如何に。

ちなみに、原典は、『萬葉集』桜楓社 鶴久 森山隆編です。(あまりに古過ぎて今は手に入らないと思いましたが、ヤオフクに出てました。https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j481031724)

本来、上代の研究をする為に勉強していたので、重版の本の題字が少し薄れている本を、今でも所有しております。

せっかく、元号を決める日にちはかなり在ったというのに、ケチを付けるワケではありませんが、マジでどうしてと、『萬葉集』を真面目に勉強した人なら、思うのではないかという気になります。  
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2018年12月01日

時代考証の面白さ

少し考えてみれば、新しい言葉を昔の時代に使っていたら、変。

その辺について、書かれた本がこちら。


吉原には、新旧二つの場所があったというのも知らなかったホドなので、少しビックリ。

特に、江戸時代について、かなり詳しく考証している本です。

特に、最後の吉原についての話が、驚き。

明暦の大火の前の吉原には、没落した武家の娘が多かったのだとか。

確かに、江戸時代初期には、藩の取り潰しなども多く、牢人が多く産まれたというのは知ってましたが。

その牢人という字も、江戸時代中期以降は浪人と書くけれど、最初は牢人という表記が正しいとか、色々な雑学が満載の本。

新しい吉原の場所は辺鄙になったりしたけれど、どう新たに吉原を盛り上げて行ったのかという話など、今まで知らなかった知識が満載。

知らなかったコトを知るというのは、実に気持ちが良いモノです。  
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2018年08月14日

久々の長い休みなので

本来なら、大掃除などをすべきなのですが、あまりの猛暑なので、少しだけの整理整頓に留めております。

で、余暇に読んでいるのが、古代史の本達。

とはいえ、一般の方々には、さほど興味がナイ方も多いと思いますので、簡単に。


そして、

どちらも、異論と片付けられ易い話ではありますが、とはいえ日本の古代史に欠けている部分が見えて来ます。

というのも、正史は真実を伝えているのか、いないのかを理論的に研究する材料は、現代であれば幾らでもありそうなのに、古墳の研究は天皇陵と推定されてしまえば、絶対に出来ないという不自由さ。

推定が確定になるには、ある程度の調査は必要なのですが、全てダメだと拒否してしまうので、正しい研究が出来ぬまま、不毛な歴史論争が続くだけ。

結局、真実の日本の歴史を知る努力がナイので、今も不都合な話は隠蔽してしまうというコトが続いているのかも。

歴史は、勝者側からの報告でしかありませんが、真実の歴史を知り、どの様に過去が存在したのかを知り、それをどう未来に活かすのかを考えてこそ、意味があります。

例え、暴論だとしても、そうした意見に対して、完全無視してやり過ごしてしまい、正史の裏付けも取らぬまま、というのでは、とても未来に役立つ歴史感など、手に入れられません。

せっかく、我々の先祖が努力して今の日本を形作って来たのですから、何があって、何が起き、どうしたのかを正確に知るコトこそが、未来へ続く日本社会への道標になるのではないかと思います。  
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2018年08月08日

神社の意外な位置関係

本日は、少し毛色が変わった本。


著者は、古代史研究家ではナイと、最初に断られてます。

では、自然科学研究の二人が見つけた古代の真実とは。

それは、インターネットで誰でも確認可能な意外な真実でした。

特に、長野県に住んでいる人間にとっては、諏訪大社と伊勢神宮の意外な関係に驚き。

おそらく、今までこんな風に古代史を考えた方は無かったのではないかと。

この考え方をもって、古代史のパズルがより綺麗に解けるかもしれません。

無論、著者の考え方が完璧に正しいとは限りませんが、地図から見つけた幾つかの神社の意外な法則は、今までの古代史の考え方を改めなくてはイケナイ部分を示唆しています。

古代史に興味がある方なら是非、そうでナクとも日本有数の神社に参拝したいと思う方なら、読んでおけば直接訪れた時に、より新鮮な目で神社を見つめ直すコトが可能になると思います。  
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2018年08月07日

明治維新の裏側

を書いている作家の、ホボ完結編がこちら。


これが真実の歴史なのかはともかく、昔からとても不思議だった、「どうして楠正成が、明治になってから、忠臣としてクローズ・アップされたのか」という謎が氷解した様な気がする。

そもそも、万世一系なのかどうか、古代を思えばかなり怪しいけれど、南北朝からに限って考えれば、北朝よりも南朝の方が、正統派であろうと思われる。

ともあれ、日本の歴史に於いて、天皇が錦の御旗になる時は、天下が混乱する時と決まっている。

太平洋戦争後の、平和憲法で象徴という曖昧な立場になったコトで、今の平和が続いていると言っても過言ではなかろう。

そういう意味でも、憲法改正論者達の主張は、日本が再び戦争が出来る国になろうという意思を感じる。

普通の国民は、戦争になどなったら、タダ損をするだけというのは、歴史が証明している。

歴史を正しく知ろうとする努力なくして、将来の紛争のタネを潰すコトは無理ではナイだろうか。

教科書で習った歴史とは違った歴史も知り、自分の頭で考えるコトは、生きて行く上でも、とても必要なコトであろう。  
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2018年05月24日

多元的な目を持とう

若い頃から、何冊も本を読んで来たのは、ある意味この世の中で知らない真実が有るのなら知りたいという単純な欲求からである。

その中でも、特に日本の古代史ほど、胸が躍るものはナイ。

そして、その先に今の日本が有るのだと思うと、余計に真実の日本史を知りたいと思ってしまうのだが、古代史と言えば多少なりとも興味の有る方なら知っているだろう、古田武彦さんの古代史コレクションを何冊か纏めて読んでいる。

中でも、特筆したいのは、


古代のことなので、必ずしもこの本の全てが真実とは言い切れないが、以前から、明治時代で初めて今の日本という国が統一されただけで、それ以前は必ずしも一枚岩では無かったし、狭い様でも結構南北に広い日本列島が、かなり昔から中央集権国家だっとは、到底思えない。

少なくとも、近畿だけに都が在ったというよりも、地域地域に権力者が居たという方が信じられる。

そういう意味でも、画期的な本。

実際に、古代に於いて日本は一か国では無かったと、利害関係の無い周辺国家の歴史書が書いているのだから、それを素直に読めば良いだけだし‥‥

明治維新の際に、無理に西欧諸国と肩を並べようとして、全国統一は過去からとか、天皇の現人神化によって宗教の統一などと、無理をした結果が、多様性を否定し、トップの気持ちを忖度し下へと押し付ける官僚的支配国家になってしまった。

確かに、鎖国を解いてスグの国ともなれば、多少は仕方がナイ事だったのかもしれないが、既に世界各国が国力を蓄え、インターネットが全世界を網羅して来ている現代では、その手の誤った国家感では、とても世界的に通用しない。

世の中の真実を知り、それに対して適切な手を考え、未来に向けて新たな手を打つコト無くして、グローバルな競争に勝てるハズもナイ。

地道な研究無くして、画期的な発明が生まれない様に、過去の研究を通して未来への布石を考えるべき。

そもそも、どんなに文明が進んだとしても、人間という動物としての機能は、さほど変化してナイのだから、過去の出来事を分析して、まだ来ぬ未来への策を練る以外に、未来への処方箋を書くコトは出来ない。

そして、それには正しい歴史の探求があればこそであり、為政者による歪んだ歴史など、解を間違えやすくなるので、全く役に立たないと思うから。  
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2018年05月19日

東大寺の暗号

久々の「歴史大好き日記」になります。

何冊か読んではいますが、是非ともコレを書きたいとか、新説というのはあまり無いモノで‥‥


藤原氏の計略と、それに対抗する為に東大寺は造られた可能性があるという説なのですが、結構斬新で面白かったです。

藤原氏が、どうやって天皇を追い詰めて行ったかという部分と、今の天皇の戦争反対の想いを、どう今の内閣が潰そうとしているかというのとが、変にダブってしまいます。

そもそも、自分達の利益になりそうな会社応援内閣なんですから、平和を希求するハズの憲法を持っているというのに、武器輸出に熱心で、お金さえ儲けられるならば、何でもやってやるという間違った新自由主義の申し子。

果ては、種苗に於ける農家の自由すら奪って、種苗会社の奴隷へと農民を貶めかねないTPP加入に絡んだ悪政など、我々日本人はどの職業に於いても、「働けど働けど我が暮らし楽にならざりし」になりかねません。

本当に民衆を思いやる政治というのは、難しいモノですね。

律令に抜け穴を沢山作って、荘園を増やした藤原氏と類似の臭いがする、今の政治について、過去の歴史からも考えさせられました。  
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2018年02月24日

教祖と呼ばれる人は

誰でも偉大なのだと、改めて感じます。

去年から、法然、親鸞、日蓮などなど、昔から伝記小説は好きでしたが、彼等の人生を読んでいると実に面白い。


それにしても、現在の全ての教団の方々は、教祖様達の教えをどれだけ真剣に受け継いでいるのかしらという、少し意地悪な気もしてしまうのだけれど‥‥

ともあれ、仏陀入滅後2000年が過ぎて、今は一万年間の末法の世というコトかもしれないが、どの宗教が優れていて、どの宗教が駄目とは教義などを読んだだけでは何とも言えない。

ホボどんな宗教も、目指すのは類似の世界だったりするからだ。

昔から、あえて特定の宗教に帰依するコト無く、自由に多くの教えを読んでいるとよりそう思う。

ともあれ、世の中が幸せであって欲しいと誰もが思っているハズなのに、どうしてそう上手く行かないのか、本当に残念な気がしてナラナイ。  
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2018年02月09日

出る杭は打たれる

というのは、過去から続くモノなのだと改めて気付かされた一冊。


ちなみに、最初はあまりに有名な他者の言葉の引用が多くて気になったが、後半になると俄然自分自身の言葉で語られているので感情移入がしやすい。

ともあれ、嫉妬の怖さもそうだが、北条早雲がどうやって出世の階段を登ったかというのは、あまり近世の歴史を掘り下げてナイので知らなかった。

されど、日本であれ、世界であれ、何事かを成すには、とても稀有で大変な力が必要になるが、逆に成し遂げてしまうと、それを継続するには、ある意味凡人の方が上手く行く場合が多い。

他人と比べて、比類なき能力の持ち主というのは、乱れている時には重用されるが、平時にはどうも周りと協調するのは難しかったりするモノ。

特に、『和をもって貴しとなす』という日本では。

『能ある鷹は爪を隠す』だの、『実るほど頭の垂るる稲穂かな』などという言葉が生まれるお国柄。

そういう意味では、世界の中で一番嫉妬深いというコトなのかもしれないが。

会社組織に属していて、優秀ゆえに他人から妬まれたくナイという人と、妬まれても関係ナイと思っている人にこそ読んで欲しいかも‥‥  
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2018年02月03日

明智光秀に迫る

本日も、中々忙しくブログを書く考えが纏まりません。

タダ、何日か前に上手く下書き保存出来ればと思って、試したら上手く行きました。(この辺が、何年経ってもネットを使いこなせナイ古い人間なのですが‥‥)

以下は、書けない時のタメにと保存しておいたブログです。あまり古くならない内に公開しますね。

織田信長が天才だとすると、豊臣秀吉や徳川家康は常識人というコトになるだろうが、結局、明智光秀の謀反があってこその天下取り。

そういう意味でも、どうして『本能寺の変』は起きたのかというコトを、真剣に考えるコトは意味がある。


以前から、色々な人が色々な説を唱えているけれども、そういう考え方も有るのかという意味で、目を見開かせてくれた本。

特に考えさせられたのが、山崎で秀吉軍に敗れた明智方の侍大将・斎藤利三の娘・福が、なぜ徳川家光の公募乳母に選ばれたのか、そして、後の春日局になったのかという部分。

無論、もっと違う真相があるのかもしれないが、少なくとも、春日局は家康にかなりの信頼を得ていたのだし、江戸時代の最大の安定期が三代家光の時代であったというコトを考えると、春日局という女性の力は表向きの歴史にハッキリとは出ては来ないが、かなりのやり手である。(徳川家とて、鎌倉幕府の源氏みたいに、幕府を開いたけれども、北条氏に実権を奪われてしまった可能性も無きにしもあらずなのだから、家光が必ずしも三代目になれたかどうかは定かでは無く、春日局の働きあればこそという部分もあったり、家光がそれなりの将軍として務められたのも乳母の力も有ったと言えなくもナイ)

結果だけを見るのが歴史ではあるのだが、どうしてそうなったかというコトを自分の頭を働かせて考えてこそ、過去の教訓は生きて来る。

ある意味、信長の死は「上手の手から水がこぼれる」というべきコトだったのかも。

歴史の本を読むのは、ミステリーとは違う推理力が必要で、とても愉快な時間。  
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2018年01月26日

仏師という仕事

運慶といえば、鎌倉時代を代表する仏師であるが、その人生を小説にした本がこちら。


小説なので、現実を描いたとは言えないだろうが、一番心に残ったのが、運慶の娘からの父への言葉。

仏師は、才能があってもなくてもつらい仕事。

おそらく、世の中の仕事の大半はそうではナイだろうか。

才能が有れば有るホド、その才能を極めて行かなければナラナイし、自分には才能が無いと判っていても、その仕事を辞めるというワケには、生活がかかっているので辞められまい。

特に、誰かの指図も無く、自ら何かを生み出さなくてはナラナイという職業に就いてしまえば、尚更のコト。

どんな道でも、歩めば歩むホド、険しくなって行く。

それでも、歩み続けなければ、進歩しないのが判っているから、誰もが歩みを止めないのだろう。

自分を活かせる仕事に就くコトの、大変さとやりがいを描いていて、結局、歴史を読むというコトは、過去の人生をして、自分のこれからの生き方を考えさせられるというコトなのだなと、気付かされるのである。  
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2018年01月16日

しっかり寝てしまいました

昨日から、かなり厚い本を読んでおりました。

で、目が疲れたらしく、思わず今まで寝てしまいました。

読んでいたのは、


日本の宗教には、キリスト教的な部分があるというコトは、以前から指摘されていたけれど、こんな感じでスッキリと描かれてみると、脱帽。

詳しく知りたい方は、読んで頂くとして、以前からこのブログを読んでらっしゃる方は、長編小説が大好きと御存知の方も多いと思います。

読んでも読んでも終わらない本を読んでいる時の喜びは、何物にも替え難いモノがあります。(結局は、終わってしまうのですが、それでも面白いと思った本が延々と続く喜び)

日本の歴史に対する憤りは、以前から強く、そういう意味でも正しい歴史を発掘しようとする著者の態度には敬服します。

ともあれ、今のままでは、必ずしも著者の説が正しいのかどうか、裏付けを取るのは難しいでしょうが、それでも何時か、歴史をもっと正しく研究出来る時が来るコトを願っています。

嘘で塗り固められた歴史よりも、真の歴史が掘り起こされる時代が来るコトを心から願っている歴史愛好家の一人として、是非ともより多くの人に読んで欲しい一冊です。  
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2017年10月31日

歴史を再認識する

歴史を一々思い出しながら、古都を訪ねるというコトは、余程の歴史好きでなければしないモノ。

それでも、題名に魅かれて読んでみた本がこちら。


あまり知らなかった話や、教科書の歴史で習っただけで、実際の場所とリンクして無かった部分が補強され、とても面白かった。

この本で、取り上げられた時代よりも前の時代の本も出ているらしいので、機会があればそちらも読みたいと思ったシリーズ本。  
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2017年10月28日

時代を変える

過去を振り返るという行動は、自分だけの場合だとあまり意味が無い。

しかし、世の中の歴史を振り返って、未来を考えるとなると、意味深いモノがあったりする。

室町時代が末期に近付いた頃、やがて来る戦国時代に向けての男達の戦いは、もしかすると未来への提言になったりするのかもしれない。


日本人は大人しいと言われて久しいが、生命の危機に見舞われれば、一揆という行動に出た時代もあった。

いわゆる、今のテロと呼ばれているものと、根底では通じるモノがある。

貧富の差があまりに激しくなり、死が身近になると、破れかぶれになる者達も増えて来る。

時代の変わり目の時には、自らを捨て石にして、次の世代へと繋ぐ架け橋になろうとする者が、出て来るけれど、ホボ最初の人々は挫折して終わる。

それでも、その人々が出て来なければ、時代は変わらない。

何も、武力を持って革命を行う必要もナイけれど、世界でも独立運動というのは、各国で相次いでいる。

少なくとも、日本は周囲の国々から流入して来た人々との混血が、かなり昔から繰り返されていて、多少の相違があったとしても、ホトンどが日本人種という括りになっているが、世界ではもっと複雑。

下剋上前夜という時代背景の中での、成長小説はとても痛快。

「小説家 見て来た様な 嘘を付き」とは言うけれど、時代小説の醍醐味は僅かな実在の歴史という骨組みに、自分で思い描く肉付けを大胆に行うコトが可能。

久々に、心が沸き立つ歴史小説なので、読んで頂きたい一冊。  
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2017年09月29日

人生は戦い

という部分も多く。

結局、勝てば官軍、負ければ賊軍というコトになる。


それにしても、人生は無常で、代々続くというコトは難しい。

タダ、この本に対して難を言うならば、秀吉のお墓である豊国廟を京都女子大へ上がる坂の途中と記してあるのは間違いで、京都女子大の正門を過ぎて、坂の上にある階段を登って初めて到着する。

それにしても、選挙も勝負事。

「サルは木から落ちても猿だが、議員は選挙に落ちたらタダの人」と言われている。

故に、ある意味どんな手を使ってでも勝ちたいという人は多い。

少なくとも、選挙に勝てるからと軽挙妄動して右往左往するのではナク、個人で勝てる自信のある人々は、無理に党に所属せずに戦うという手もあるのでは。

自民党にしても幅が大きいし、野党にしても幅がある。

我々が思った通りに選民が行動するかどうかは、神のみぞ知るところ。

それも、アメリカのトランプ大統領が、当選してからの行動を思えば、間接民主主義であれば仕方がナイ。

我々は、真剣に自らの選挙区の候補者を見極め、全体として一番信頼出来そうな政党に清き一票を投じて、社会に意思を表明する以外に無いのでは。  
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2017年07月08日

とてもタメになるけど‥‥

著者の『逆説の日本史』シリーズは、いわゆる歴史学者とは違った視点で書かれているので、全部は読んでナイけれども、最初の方は結構しっかり読んだ。

なので、『逆説の世界史』を読んでみようと思ったのだが‥‥


エジプトのヒエログラフについての話について、かなり関心していたら、何故か急に朱子学の問題点について解説し出してしまって、話の方向が脱線。

読んでいたら、眠くなってしまって、やっと起きたというワケで。

とりあえず、次回を読んではみるつもりだが、その次はどうしようかという感じ。

何というか、作家の中には、本当に処女作は素晴らしかったが、徐々に尻つぼみという感じの方もいらっしゃる。

で、結局、こういうのを書いたら金になるかもという方向へ動く人も多いと思っている。

ともあれ、上記の本の半分までは、とても面白かったとだけ書いておきますね。

あまりに、しっかり爆睡してしまったので、今日ももう上手く書けそうにありません‥‥

違う部屋から、松居さんの話題をやっている声が聞こえています。

で、気付いたのですが、あまりに主観的な感じを一生懸命押し付けられてしまうと、こちらとしては、『何だかな』と思ってしまいがち。

冷静にならないと、真贋が見極め難いですね。  
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2017年06月10日

女性天皇を拒否する人達へ

正直な話として、どうしても女性天皇を誕生させたいとも、男系で男性をとも思わないのですが、どうも歴史を本当に知っているのかと思う人々の話を聞いていると、黙っていられないので。

そもそも、今は本当に天皇家の歴史をチャンと知っているのかしらという人々の話を鵜呑みにして発言している人達が多い気がするので、これだけは知っておいて欲しいと思う、平城京から平安京への遷都の間に起こった騒動を、教科書的にではナク、実際に起きた現実を自分の頭でじっくり考えて下さいね。

ちなみに、大前提として知っておいて欲しいのは、例えば中国では帝が変わると、民族も変わる場合がとても多かったので、前時代の王族は皆殺しという場合が大半でしたが、日本では前時代の王の娘と結婚して、新たな王が何世代も前の王の血筋を引いていると(かなり時代がズレているので真偽が不明であっても)というコトで、綿々と続いて来て居ます。

でも、だから大量虐殺や内乱は少なかったので、必ずしもそれがダメとも思いません。

ともあれ、史実が判り難い古代は置いておいて、既に文字も定着し、流石に完全に嘘は付けなくなった時代、天武天皇直系の孝謙天皇(女性)の後に皇位に就いたのは天智天皇の孫の光仁天皇。

聖武天皇の皇女で孝謙天皇の異母姉妹である井上内親王と結婚していたが為に、天皇となった光仁天皇には、百済(朝鮮半島の古代国の一つ)王の子孫の渡来系の高野新笠との間に、後に平安遷都をした桓武天皇となる皇子が。

光仁天皇は井上内親王を皇后に、井上内親王との皇子である他戸親王を皇太子に立てたけれども、皇后が呪詛したとして、皇太子と共に廃され、井上内親王・他戸親王母子が幽閉先で急死して、天武天皇の皇統は以後天皇にはなれなかったのである。

という様に、まだ天智天皇の孫ではありますが、即位の正当性を考えると、正にクーデターと紙一重。

前に書いたと思いますが、そのかなり前の継体天皇と応神天皇に至っては、どちらも神武天皇の直系と言えるかどうか、とても疑わしいですし。

それでも、そういうファジィを認めた皇位継承だからこそ、島国でもあるが故に、大きな内乱が起きず、前王朝を全て粛清するよりは平和的解決したとも言えます。

もし、女性天皇を認めずというコトになって、将来に於いて、かなり以前の天皇家の人々が男性だからと言って、急に即位するというコトになった時に、誰が一番正当性があるかなど、紛糾するコトになったら、とても平和国家の象徴では無くなると思います。

その辺を本当に理解した上での議論なら良いのですが、日本の歴史を必ずしも理解しているとは思えない人々が、生半可な知識で可笑しな扇動者に煽られて、間違った選択をするというコトだけは避けて頂きたいものですね。  
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2017年05月26日

失われた古代文明の

鍵を握る石版を巡る長編小説とくれば、読まずにはいられません。


三部作なのですが、うっかりして二部を借り忘れていたコトに気付き、チャンと借りて来て、ドップリと楽しんでおります。

とにかく、今の時代は中々、長編小説が出ない。

終わらないストーリーは無いのですが、それでもエンドまでの長い道のりを楽しむというのが、本好きの人間にはとても嬉しい。

流石に、まだラストまでは読めていません(仕事をほったらかしにして読むコトは不可能なので‥‥)が、ラストがどうなるにしろ、次々と展開する小説というのは、短編小説にはナイ喜びが有ります、

そもそも、短編小説というのは、捻りが上手いか否かというのが、最大のポイントになってしまって、小説の世界に浸り込むというコトは絶対に無理ですしね。

現実世界から、本を読んでいる時だけは、逃避して違う世界に旅立てるので。

若い頃から、生きたいと思いつつ残っている、北欧とオーストラリア。

どちらかでも、行ける時はあるのでしょうか?

無論、日本でも中々行けない場所も有るのですが。

休みがそんなに取れなくて、ゆっくり海外旅行も行けなくなっているだけに、小説で旅を楽しみつつ、ミステリーを読み、古代史の味付けまでしてあれば、とても幸せというモノです。  
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2017年02月25日

人麻呂と赤人は同一人物?

かなり昔の本なのだが、今はKindle版で出ているらしい。

無論、こちらは紙の本で読んだのだけれど。


ちなみに、人麻呂と赤人が同一人物とは、作風の違いと年齢の問題から、とても認められないのだけれども、主張はとても良く判る。

それを題材にしたミステリーは、とても良く出来ているので、万葉集に興味のある方と、ミステリー好きな方にはオススメかと。

ちなみに、著者は正史と言われている「日本書紀」と「続日本記」に対して、信頼を置き過ぎでいる感が。

「日本書紀」は奈良時代に成立して、「続日本紀」は平安時代初期に編纂されている。

奈良時代と平安時代の違いは、単に遷都があっただけと考えられているけれども、とてもそうとは思えない。

中国の場合、前代の王族を全て滅ぼして、新しい王権が歴史書を創るというコトが行われているけれども、日本という国は、前代の王族の娘を娶った新しい王が、そのまま政権を引き継ぐという形式を取るので、前政権を改まって批難はしないけれども、実際は異なる政権だったりするし、その間の争いは隠蔽される傾向が高いからである。

特に、平安時代の始まりは、とても平安ではナイのであるが、ココでその論をするのは大変なので止めておくけれども、ある種の政権交代があったコトは間違いナイ。

つまり、「日本書紀」を書いた政権と、「続日本紀」を書いた政権とでは、ある程度敵対関係にあるのだが、その辺はオブラートに包まれているので、良く読まないと気付かないし、書かれているコトが真実だけだと思うと、見過ごしてしまうのモノ。

歴史とは、勝者によって書かれ、敗者にとって不都合なコトは書かれないものであるというコトを知らずにいては、真の歴史は埋もれたまま。

人麻呂の人生には、かなりのドラマチックな出来事があると昔から思っている。

タダ、それがどういう真相なのか、未だに自分なりに何十冊も本を読んで考えているけれども、ハッキリとはコレとは言い切れないけれども‥‥

そういう意味では、色々な示唆は与えて頂いた。

生きている間に、おそらくコレが真実ではないかというトコまで、煮詰められると良いのだけれど。  
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2016年11月26日

江戸時代の生活を知る

何時の時代にも、人々はしっかり生きていたのだなと思ったりするのが、こちらの本。


江戸時代にあっても、全ての職業に生きる人々は、それなりに大変で。

例えば、御殿様と言えど、仕来たりなどに雁字搦めにされていて、中々、不便。

ともあれ、将軍の、大名の、農民の、豪商の、長屋の、子供の、医者の、居酒屋の、遊郭の、本屋の、鍛冶屋のなどと続いて、十八種類もの生活が描かれている。

無論、記録として残っているモノを参考にしているので、全ての人々がこう生きたというワケではナイのだが、興味深い記述も多い。

無論、今の時代よりも、もっとワーカホリックに働かなくてはならなかったりするものの、少ない楽しみを求めつつ、地道に生きていたのだなと考えさせられる。

ともあれ、真剣に勉強しなくては、私塾での昇級を許されなかったというのは大変ではあるけれど、だからこそ、一気に明治維新の時に、他国と渡り合える人々も生まれたのだなという気もする。

何となく、他国に寄り切られてばっかりの日本の外交を見ていると、もっと切磋琢磨しないとダメだった時代に戻らなくてはナラナイ部分もあるのかもしれないと思ったりもする。  
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2016年11月15日

歴史を直視すると

必ずしも、神武天皇が実在したのか、はたまたその系統が現世まで続いているのか、確定的なコトは言えないというのが、普通であろう。

しかし、そうだと決めつけて、この国の象徴として君臨して頂きたいと思っている方々によって、今上天皇は自ら望んでいる退位すら出来ないというのは、全く矛盾した話ではないか。

本日読んだ本は、


であり、必ずしも「古事記」と「日本書紀」の年号は一致しないコトを、丁寧に説明している。

そして、今、読もうとしているのが、


なのだが、どちらの本も、実際には存在してナイと思われている年号が、日本各地の寺社縁起や地誌、歴史書などに残っていると書いてある。

ともあれ、古代に於ける皇統断絶の可能性は以前から指摘されてはいるものの、時代の変遷の中でも、象徴としての天皇制は、受け継がれで来た可能性は高く、征夷大将軍の任命などが、それを裏付けている。

とするならば、象徴として大事にすべきであるというモットーの人々が、今上天皇の意思を守ろうとしないのであれば、不敬か二枚舌かの何れかであろう。

そもそも、天皇制を認めないという人々の発言であれば、何を述べようと言行不一致ではなかろうが、自分の思惑に利する時だけ持ち上げて、それに反する時には批判するなど、人として許されるべきではナイ。

そういう人々は、真実の歴史の究明にも反対するに違いナイからである。

正しい歴史感を持つコトも大事であり、今上天皇の意思を尊重するのも、当然のコトだと思うのだが、どうも身勝手な人々は、人としての道理というモノが通じないらしい。  
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2016年10月21日

歴史というモノは

勝者の歴史であって、真実の歴史とは限らないというコトを考えさせられた一冊。

子供の頃に、大河ドラマになったコトを朧げに覚えているが、家にあった小説を読もうとして止めてから、何十年振りかで、読む気になって読んで見た。


少なくとも、この位の駆け引きが出来る政治家が今の世に生きていたらと思わざるを得ない。

思ったコトを、黙っていられずに口にしては、物議を醸す人々には、是非とも一読して頂きたいモノ。

「男は黙って‥‥」という風潮が良いとも思わないが、後先を考えずに言葉を口から出す政治家の何と多いコトか。

その程度だから、回りの風に流されて、自分の行動が将来に於いて、どんな結果をもたらすかも考えずに行動する政治家も多い。

自分の目と耳とで、自分がどう動いたら、国のタメになるかを考えずして、どう動けば自分の利益になるかばかり考えている政治家への、メッセージ足り得る小説なのだが、チャンと読んで考える人はどれだけ居るのだろうか。

別に、この小説を読まなくとも、真に国のコトを考えてさえくれれば良いのだが、どうも期待しても無理そうな人達が多いと、つくづく思う。  
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2016年06月11日

江戸時代はアンモラル

今年は、「ゲス不倫」の話題が多いけれども、昭和の半ばまでは妾宅に囲うという話は結構あったし、今でも類似のコトをしている人々は存在しているだろう。

ともあれ、そのタメかどちらかというと、男性の不倫に対するバッシングは軽く、女性に対してはより厳しい。

ともあれ、叩いている側の人々の方が問題ではという話もある。

少なくとも、昔の日本人に対して、アンモラルであると西洋人が述べていたというのは、結構、歴史好きなら知っている話。

そうした話が満載の本がこちら。


ワケあって、江戸時代のコトを少々調べているので読んでみたのだが、元々知りたかったコトについては全く無関係だったが、鴎外の小説に載っていた話題で昔読んだら良く判らなくて、そのまま放置していたコトについては、何十年目かにして、『なるほど、そういうコトだったのか』というコトが理解出来た。

ともあれ、他人の色恋沙汰などを報道するタメに、マスコミは存在しているのだろうか?

もうすぐ、参議院選挙だというのに、その話題を避けるタメに絶好の話題が出来たと喜んでいる様にしか見えない。

どのチャンネルを回しても類似の話題という状況こそが、憂うべきではナイだろうか。

イエス・キリストが、マクダラのマリアを糾弾する人々に対して、「自らに恥じるコトが全く無いものだけが、石を投げよ」と諭した様に、低俗な話題を公共の電波で流し続けるコトの是非を鑑みないコトの方が、問題ではないか。

フランスの元大統領の様に、「それがどうしたの」と言われて済むというワケにはいかないだろうが、少なくとも「メルト・ダウン」したコトを隠蔽したまま、下火になってから公表したり、未だに汚染が継続しているかもしれない問題の方が、余程、報道すべき話題ではナイのか。

「日本人総白痴化」に貢献するだろうと言われたTVが、正にそうなりつつある方が心配だったりするのだが‥‥  
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2016年05月28日

歴史を振り返ると

歴史というモノは、必ずしも正しく伝えられているとは限らない。

故に、本当はどんなコトがあったのだろうと思いつつ、過去を調べるのはとても楽しい。

この本もそんな一冊。


世阿弥は南朝のスパイだったとか、北条早雲は「北条」を名乗ったことはなかったなど、『エッ!』と思う話も多く。

とはいうものの、「嘘でも百回言うと真になってしまう」とは言うけれども、流石に現在でも「息を吐く様に嘘をつく」人が存在するという気もする。

アベノミクスで世の中は良くなったと言っていたけれども、新興国の御蔭で「リーマン・ショックの頃と類似」などと他国の前で述べて、諸外国のトップから、サジを投げられているのが我が国のトップ。

どう考えても、消費税をむりやり増税してから景気が悪くなったと分析すべきであるし、そもそも財政規律を正すべきなのに、増税分はタダばら撒くは、年金資金は株に投資して損するは、単に日本だけが困っているのに、他国にも押し付けるというのは、厚顔無恥以外の何物でもナイ。

何れ、現在も過去になり、歴史になって行くのだが、将来の人々は現在をどう評するのだろうかという思いを拭えないのだが‥‥  
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2016年05月16日

現在を類推するには過去を知ろう

ブログを書こうとしていたら、関東地方で大きな地震があったという。

巨大地震が引き金となって、火山の噴火もあるという。

御嶽山で噴火に巻き込まれて亡くなった方も多く、群馬白根山や新潟焼岳など東日本一帯で火山活動が活発化しているのは間違いナイ。

そして、当然のコトながら、地震も頻発している。

正直、東京オリンピックに来るのは怖いと思っているアスリートも多いだろうとすら思う。(金で買ったオリンピックなどと思っている人も存在するだろうが‥‥)

ともあれ、過去を見直すコトで見えて来るコトもある。

下記の小説は、源氏の鎌倉支配は何故、三代で終わったのかというコトに主眼が置かれているのだが、『なるほど』と思う話題も多く。


興味の在る方には読んで頂くとして、歴史を知るというコトこそが、未来予知に繋がる一歩。

今は、万一に備えて準備する以外、方法はナイという時期に入っているに違いない。  
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2016年02月24日

真田幸村というヒーロー

子供心に初めてトキメキを抱いたのは、真田幸村ではなかったかと思うホド、いわゆる郷土の英雄なのだけれど、今になると逆に兄の信之の方が、目立たなかったけれども、凄い人だったのではないかという気もしている。

本名が、信繁だったのに、どうして幸村と呼ばれたかというのは、諸説あるだろうが、武田信虎の子で、武田信玄の弟の武田信繁の名にちなんで付けられたと初めて知って、名声が上がるに従って、同名では紛らわしくて仕方がナイというコトなのかなと、こちらの本を読んで思ったりもした。


真田一族の、歴史をコンパクトに紹介してあるので読んでしまうと、これからの大河ドラマの展開が判ってしまうのが難点だが、そもそもあらましは、子供の頃から知っているので、仕方がナイ。

ともあれ、真田幸村が息子共々、負けると判っている勝負に出て、しかも自分の策略に難癖つれられたが故に、負けてしまったというコトまで、知っていただけだったので、逆に兄の信之が、当時としては長寿も長寿九三歳まで、長生きして亡くなったというコトに、感慨が深い。

長野市松代は、真田の六文銭が有名で、加えて太平洋戦争中に仮御所にするべく地下に造営した跡地が地震観測所になっているコトから、子供の頃に遠足で訪れた場所である。

弟の様に、日本人の大部分に名を知られるコトはナクとも、自分の血筋と弟の血筋を今に活かしたというのは、当主として立派というより他は無い。

若い頃は、華やかな幸村ばかりに目が行っていたけれども、歳をすると改めて兄の凄さが理解出来る。

そして、負けると承知の上で散って行った真田三代の儚さと対比してしまう。

ヒーローたるのは、やはり幸村なのだろうが、いぶし銀としてしぶとく生き残った信之の生き様を、我々は見習うべきなのかもしれないと、今の時代だからなのかもしれないが、しみじみ思うのである。  
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2015年12月12日

時代に操られる人生

運命なのかもしれないが、時代の変遷に立ち会うと、色々な困難が降り掛かる。

伝記というのは、それだからこそ面白いのかもしれないけれども、波瀾万丈な人生というのも大変そう。

タダ、この本は人に薦められなければ読まなかったと思うので、そういう意味でも、本にも出会うべくして出会うのかもしれない。


現代にも名前だけは残っているけれども、ホトンド知られてナイ存在があるとは。

「咳声喉に浅田飴」というキャッチフレーズで有名なのど飴は、この本の主人公が働いていた人に、造り方を教えて出来上がり、その名声ゆえに売れたのだという。

スペイン風邪の流行時には、完売に次ぐ完売だったそうだ。

江戸時代に将軍の侍医だったのだが、明治維新になり世の中が全て洋式になる風潮の中で、漢方医が廃れて行ったのだけれども、大正天皇が健やかに育ったのは、主人公の腕あればこそ。

西洋医が、何人も失敗したので、呼ばれたというのだから、無理やりに西洋医学一辺倒にして、そうした漢方の系譜がチャンと残されなかったというのは、現代に於いてもかなりの損失だろう。

人は、時代の流れに翻弄されて生きるものだというコトを改めて感じた一冊。  
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2015年12月08日

正しい古代史を求む

日本は、中国や朝鮮半島と歴史認識を擦り合わせれば、正しい古代史が見えて来ると思うのだが、明治維新で「神の国」として、天皇家を祭り上げた時に、より間違った方向へ向かったのではないかと思われる。

そもそも、古代史を普通に考えれば、中国や朝鮮から逃れて来た人々が、日本の先住民族と婚姻しつつ、現代の日本人なるモノを生み出して来たのであり、それを認めさえすれば、近隣諸国とは同じ民族であると共に、太平洋戦争での出来事も、失われた先祖の地を奪還したいと願った結果であると言えなくもナイ。

要するに、捻じ曲げた歴史感を捨て、互いに胸襟を開けば、何も対立すべきとは思えないと言えよう。

昨日の本の続編であるこちらの本にも書かれているのだが、


日本の最初の正史である、『日本書紀』に間違った歴史が書かれ、それ以降、そうしたモノを踏襲して来たが故に、今の歴史が歪んでいる。

この本の最後に、中国の歴史研究家が日本の歴史書とは無関係に、中国文献からのみ研究した論文が載っている。

それを読めば、真実を述べているのはこの本の著者なのか、それとも大勢に流されている学者達なのかを、誰でも認識出来るハズです。  
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2015年12月07日

人麿を考える

日本の学問が狭い考え方に凝り固まっているという批判の書がこちら。


万葉集の代表的歌人、柿本人麿の人生にスポットを当てつつ、万葉集の成り立ちに対する、推察をしているのだが、学会の常識に縛らない自由な発想。

著者の論には、頷けない部分もあるモノの、こうした議論を深めて行ってこそ、正しい歴史が掘り出される。

そもそも、旧唐書に「倭国」と「日本国」の存在は書かれているというのに、知らぬ存ぜぬを通すというのは無理がある。

長いモノに巻かれて生きようとするのか、それとも孤高の道を進んで真実を求めようとするのか、今の日本でも必要とされるのは、そういうコトではないだろうか。  
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2015年10月30日

対極にある話

歴史とは、常に勝者の側から書かれるものである。

というコトを考えると、様々なモノが見えてくる。


上記の本は、フリーメーソンの活躍を肯定的に捉えているので、マッカーサーへの評価はまずまずだが、違った観点から見ると、激辛になる。


ともあれ、明治維新の黒幕が英国だとしても、少なくとも江戸時代の様に、「切り捨てゴメン」が許される国では、世界の鼻摘みものにしかなれまい。

加えて、戦前の様に思想を取り締まる特高などが闊歩する時代をして、とても良い時代は言えるハズもない。

愛国心というのは、必ずしも良い方向へと導くものではナイというコトを考えて欲しい。

例えば、アメリカの「愛国法」は、通信傍受を可能にする法律だったワケで、そもそも「国を愛せ」と強制する時には、胡散臭いものを感じなければナラナイ。

自らが生まれ落ちた国は、誰かに強制されずとも愛するモノ。

愛せないとするならば、間違った指導者が間違った政策をしているだけ。

戦前の様な歪な愛国心を求めるのではナク、自由に国を愛するコトが可能になる様な施策を推し進めるべきだろう。  
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2015年10月14日

維新の闇を探る

今度の朝ドラは、江戸から明治へと舞台を移そうとしていて、五代友厚というかなり歴史好きの人でなければ知らない様な人が、ヒロインと絡んで本日は終ったのですが、読んでいた本に、丁度彼の話が。


龍馬の最期の推理については、かなり強引な展開と思わなくもありませんが、それ以外はホトンド歴史の闇を暴いているのではないかと。

そもそも、普通に毛が生えた程度の人々が明治になって、一気に頭角を現せたのは、バックが存在しなければ無理な話で。

龍馬の最期について、是非とも読んでみて頂いて考えてみて欲しいモノ。

現代の日本にも、相通じる部分があると思いますし。

ともあれ、歴史というのは勝者の側から書かれているので、真実は隠れてしまいがち。

ある程度の歴史を学んでから、朝ドラの『あさがきた』を見た方がより面白いかもしれません。

歴史に限っては、「真実は何時も一つ」とは限らないのですから‥‥  
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